殺し屋の世界に天才がいたら?」 という想定を ホントとことんまで探求した作品です。 説得力のあるフィクションが 至る所に散りばめられていて、 読んでいる人をしっかり説き伏せます。 一般社会に触れた殺し屋が 少しずつ変化していく様子。 かかわった人、ひとりひとりに背景があり、 関係も移ろっていく様子。 明かされていくボスの狙い。 とてもゆっくり とても丁寧に描かれる世界は 映画のような派手さはなく ひたすら人間ドラマであり続けます。 そして満を辞して活躍する 「殺し屋としての顔」 この緩急が実に巧みです