もっと設定を練ってほしかった
感性が合わず流し読み。以下気になった点。
・羽をもがれて服従させられるという酷い目にあってるはずの妖精が、人間と距離を置かずその辺の森で呑気に暮らしてるのはなぜ?戦士妖精なんて種族もいるんだから、妖精たちで団結するなどしてもっと人里離れた場所に隠れ住んでるんじゃないの?この世界での妖精の立ち位置に歴史の流れがなさすぎる。
・主人公の買う妖精は口の悪さゆえに観賞枠から戦士枠に移され破格の値段で売られてるが、見た目がかなりいいのだから喉を潰して観賞用として売ればいいんじゃないの?彼を捕まえるために人間が三人も亡くなってると店主も話してることだし、普通それくらい元を取ろうとするものでは?もはや主人公に飼わせるための御都合主義にしかみえない。そもそも人間の男台のサイズなので"妖精"設定にした意味が皆無。砂糖菓子を作るのに妖精の力が不可欠等の設定があるならまだ分かるけどそうでもなく、ただの恋愛小説の御都合的存在。きちんとした理由付けが欲しかった。
・銀砂糖師になるための試験内容として樽三つもの銀砂糖を持って来させる出題意図の設定構成が不十分。精製度等をみるなら一樽もあれば十分だろうとしか思えず、途中で妨害を受け主人公を困らせるために必要な適当な舞台設定でしかないんだなと。また、その辺に生えてる野生の砂糖林檎ですぐに作れるなんて「特別なお菓子」としてチープ過ぎる。せっかくのファンタジー世界なんだから、とある場所で特別な方法で作らないといけない、など設定にこだわってもらいたかった。
・銀砂糖師になるための実技試験(?)が砂糖菓子を持参して評価してもらうだけなんて、国王まで出席するほどの大会なのに評価内容が適当すぎる。今回は実際に目の前で砂糖菓子を作り上げるという展開になったが、通例であればただ持ってきて評価されればそれだけで銀砂糖師になれたの?本当に持ってきた人が作ったものかもわからないのに?杜撰すぎない?また、あれだけ繊細な砂糖菓子を揺れまくる馬車で崩さず持ってくるのも現実味がなさすぎる。