あらすじ
人の最も身近な自然環境は「腸内環境」であり、そこは人が根を下ろす「土」にあたる。土壌に暮らす微生物が腸内細菌の起源であり、人は食べることを通して外的な環境と接続しているのだ。本書では腸内環境と心身の不調の関連について最新情報を伝えつつ、人と地球の土を同時に改良する食べ物の選択の重要性と方法をプラネタリーヘルスの観点から説く。近代農法や畜産が環境に与える影響と、それを解決する農業や食の未来も伝える。
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Posted by ブクログ
【再読】
人の健康・社会問題・環境問題は
全て繋がっていると訴える桐村医師。
多様な生態系を維持し、人を含めた
地球全体の健康を実現することを
"プラネタリーヘルス"というようです。
この概念に基づいて本書は構成。
次の5つについて大変勉強になりました。
①人と森の生命システムは似ていること
② 今、世界は微生物と共に生きる
シンバイオティクスへシフトしてきたこと
③腸内環境の悪化が心身にもたらす影響
④あるべき農業の姿
⑤プラネタリーヘルスや腸内環境の
改善に繋がる食の選択
本書を読んで、自分の関心が
"人を健康にする食事"から
"人の身体と地球に負担が少ない
ベターな食事"へと対象の幅が
広がりました。
食事に限らず農業もかな。
何度も繰り返し読んで、
自分のものにしていきたいです。
また、映画「kiss the ground」や
「フード・インク」を観てから
再読することで、第4章の農業の
部分の理解が深まりました☺︎
Posted by ブクログ
とても重要な本。土と微生物で示された主題を医師の立場から深める。また日本の食と農の問題にも焦点を当てる。
はっきり言って、いきなり大転換は無理なので、できるところから少しずつと思う。
僕の場合は、子ども達のおやつからか。
Posted by ブクログ
人間はピラミッドの頂点などではなく他の生物、微生物との豊かな相互関係の中で生かされている歯車の一つである事を知れば、過剰な除菌、食料廃棄など局所的で二元論で判断する人間のエゴイストな行動の愚かさに気づくはず。
Posted by ブクログ
腸や細菌については、他の本でも読んだことがありましたが、知らなかった話も多く書かれていました。
特に印象的だったのは、腸内のことが体外として捉えられており、食物を摂取することは、自然に接しているのと同じだということです。
だからこそ、食べるものが大事で、それが自然を壊すようなものならば、必然的に人間の身体もおかしくなるという話でした。
タイトルの通り、腸についてだけでなく土についても、かなり触れられており、人間の体だけでなく、それを含めた環境全体に優しい循環のあり方が提案されています。
Posted by ブクログ
良書! ‘’人は森であり、腹に土を内包している。‘’ 偏った動植物の接種を改善する「プラネタリーヘルスダイエット」で身体と生態系のアンバランス改善。 内なる腸環境と、外的自然環境の関係性。まさに腹落ち。
Posted by ブクログ
森などの自然界から人間の腸に至るまで、菌が果たす役割の大きさについて解説し、行き過ぎた除菌や環境汚染に警鐘を鳴らす。
言いたいことはわかるし共感する部分も少なくないが、やや極端な主張、科学者にしてはエビデンスに疑問が残る箇所もあり、読むのに注意が必要だと感じる。