あらすじ
〈世界人口78億人突破! 〉
どう滅ぼすか、みんなで一緒に考えよう!!!!!!
ダ・ヴィンチ・恐山、小説家として待望の帰還!!
突如降誕した魔王と、集められた10人の人間たち。
読む者の“道徳”を揺さぶる、話し合いの幕が開く。
【あらすじ】
全能の魔王が現れ、10人の人間に「人類を滅ぼすか否か」の議論を強要する。結論が“理”を伴う場合、それが実現されるという。人類存続が前提になると思いきや、1人が「人類は滅亡すべきだ」と主張しはじめ……!?
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Posted by ブクログ
読みやすい哲学書という感じでとても面白かった。
気になったのは、環境問題を解決するには人口が減っていくのが望ましい(ゼロにまで減らせとは言っていない)、といった考え方も反出生主義の一流派なのだろうか、という点。BBCでそういう考えを持つヨーロッパの若者たちを特集していて、興味を持っていた。本書はお題が「人類滅亡、是か非か」だったからマイルドな思想は扱われなかっただけなのかな。
Posted by ブクログ
あとがきの、反出生主義は大きく分けて2つあって、合流地点で絡み合って、ネット上で議論が巻き起こった、みたいなこと言ってて好きだった
たまになんかうっすら思ったりしてしまう、人類もう滅べや、ってことを、こんな深ぼって書籍にしたのってないんじゃないんだろうか
結局のところ、利己的な欲求を満たすために道徳はあるのだから
白黒付けないグレーありがとう
Posted by ブクログ
哲学を対話形式の小説で説明しているような感じ。
比較的読みやすかった。
魔王が人類を消したあと、もう一度作ったのは予想外のラストだった。
個人的にはグレーみたいに、人類が残ろうが消えようがどちらでもいいという考えに近い。
理解しやすかった
そこまで難解な言葉を使わず、かつ、主義の違うもの同士でも相手を罵倒すること無く、論理的に反論していくので、ストレスを感じずに読めた。
反出生主義については、ネットでの議論から、悲観主義が元になっているのかと思っていたが、そうではなく、道徳を突き詰めた結果であると知れて勉強になった。
Posted by ブクログ
人類滅亡について考えたことのある人はある程度いると思うし、もちろん私もそうなので、興味を惹かれて購入した。
基本的に会話文なので読みやすくはあるが、登場人物が多いため、特徴的な人以外は覚えにくかった。終盤に差し掛かってやっと把握できたくらい。
あまり知らなかった反出生主義について知ることができたし、その主張の元までたどると、善悪や存在などかなり根源的な問題になることも理解できた。
最終的に議論は意味なかったなと言う感想になってしまうので、滅亡までの物語と考えるよりも、副題通り、反出生主義を知るために読む方がいいと思う。
Posted by ブクログ
哲学ってあまり得意ではなかったけど、すごくおもしろかった!!
THE・ロジックって感じ。
だんだん内容の抽象度が上がり、ついていくのが大変になっていくけど、何度も何度も読み返してぎりぎり理解の糸をつなげていく感覚。受験勉強で数学の難しい問題の解説を読み進める感覚に似ているw
感覚として違いそう…?と思っても、ロジックの穴を突くのがなかなか難しい。
そんな中で全然違うロジックで判断基準を保ち続けているホワイト恐るべし。
自身の信念として信仰を持っている人にロジックが通じないことがあるってこういうことなんだなぁと。戦争がなくならない理由の一端をはからずも感じてしまった。
あとは、道徳って方針であって、みんなちゃんと守らないんだよというグレーの発言が印象に残った。
やっぱそうだよね!!!
自分は変に真面目な人間なので、守らないとという感覚が強いんだけど、もっとうまく生きてる人はいるんだろうなーと思っていたので、言語化してもらえてなんか安心した。
反出生主義ってなんとなく怖い思想に感じられるけど、もっとしがんで味わっていける気がする。
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