あらすじ
平成は、1970年に始まっていた――!? 団塊からZ世代まで必読の日本の全貌!
小泉純一郎から安室奈美恵まで――平成育ちによるはじめての決定版平成史が誕生した。気鋭の歴史学者として『中国化する日本』で脚光を浴び、その後、双極性障害による重度のうつの経験をもとにした『知性は死なない』で話題を集めた著者が、「歴史学者としての著す最後の書物」と語る、渾身の一作。昭和天皇崩御から二つの大震災を経て、どんどん先行きが不透明になっていったこの国の三十年間を、政治、経済、思想、文化などあらゆる角度から振り返る。新型コロナウイルスによる政治・社会の機能不全の原因も、「昨日の世界」を知ることで見えてくる。
◎担当編集者より◎
★未来のヒントは、すぐそばの過去にある
唐突ですが、クイズです。
・小泉純一郎、安倍晋三だけがなぜ長期政権に?
・五輪・万博と田中角栄がリバイバルし続ける理由とは?
・中国、韓国は日本を「追い抜いた」のか?
・オンラインでつながっても孤独なのはどうして?
・「Automatic」「Lemon」爆発的ヒット曲の背景
・『エヴァ』が令和まで完結しなかった理由とは?
……それらの答えをすべて記したのが。本書『平成史―昨日の世界のすべて』となります。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
若手の元歴史研究者による平成通史。
自分は昭和60年生まれで、平成はリアタイしたことになります。
当時の世相を研究者の立場からして俯瞰して記述しているわけですが、知らないことや気づかなかったことだらけでした。
与那覇さんの本を読み上げたのはこれで2冊目ですが.文体や言葉選びがとてもかっこいい。
歴史観については全く真反対の立場ですが、面白く読めました。
つくる会の話とか、自民党政権の話とか、批判的につづるとこんなテイストになるんだなと思いました。
平成についての歴史書をもっと読んでみようと思った。
マルクス主義と昭和天皇の死とともに始まった平成という時代という手出しは大局的だけどそれ故のワクワク感を感じましたが、肝心の中身は政治・経済・文化と多岐にわたり、著者の博覧強記ぶりには驚嘆しつつも、僕の頭ではそれぞれの事象の繋がりが見えてこず十全に理解したとは言い難い。
後半にいくにつれて社会やアカデミアへのルサンチマンっぽくなっていっているのは少々辟易しましたが平成を振り返るには良い本なんじゃないかなとは思います。