【感想・ネタバレ】リバーサイド・チルドレンのレビュー

あらすじ

カンボジアの地を彷徨う日本人少年は、現地のストリートチルドレンに拾われた。「迷惑はな、かけるものなんだよ」過酷な環境下でも、そこには仲間がいて、笑いがあり、信頼があった。しかし、あまりにもささやかな安息の日々は、ある朝突然破られる――。彼らを襲う、動機不明の連続殺人。少年が苦悩の果てに辿り着いた、胸を抉る真相とは? 激賞を浴びた第5回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、連作化した『叫びと祈り』で2011年本屋大賞にノミネートされた俊英が放った、渾身の第一長編。第16回大藪春彦賞受賞作。/解説=吉田伸子

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Posted by ブクログ

ネタバレ

昔日のプロレタリア文学的な意図を感じさせる、ストリート・チルドレンの告発的な描写に、無意味な殺人と奇妙な死体装飾の目的を探るホワイダニットを組み合わせたミステリー。『叫びと祈り』もあまりといえばあんまりな殺人の動機がメインのホワイダニットだったから、このへんのが作者の得意なフィールドなんだろう。ただミステリとして見た場合、動機が無茶すぎるのは確か。この動機の無茶さを物語として成立させたかったのは分かるから、否定はしないが。それより主人公が過剰にダメダメくんに見えるのをなんとかしてもらいたい。普通にリアリズムで描けばそうなってしまうのだろうが、だからこそ踏みとどまって欲しい。この手の作者が主人公をいじめて喜んでるように見える描写と社会派リアリズムの組み合わせって最悪に思えるんだが。

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2021年10月04日

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