あらすじ
完成品ではなく「制作過程」を売る!
“良いモノ”だけでは稼げない時代の新常識
インターネットによって完成品はすぐコピーできるようになった。だから完成品で差別化するのは難しい。
そんな時代にはプロセスにこそ価値が出る。なぜならその人だけのこだわりや哲学が反映されたプロセスは誰にもコピーできないからだ。
完成品ではなく制作過程そのものを売る。
プロセスエコノミーはこれからを生きる全ての人の武器になる。
めちゃくちゃ面白い。価値の源泉が「アウトプット」から「プロセス」に移行する。全ビジネスパーソンにとって必読です!
山口周
プロセスエコノミーは“道”を極める日本人にとって大チャンス!
けんすう(古川健介)
プロダクトはプロセスのメディアになる
一橋大学教授楠木建
第1章 なぜプロセスに価値が出るのか
乾けない世代の誕生
乾けない世代が重要視する「幸せの3要素」
「役に立つ」より「意味がある」
グローバル・ハイクオリティかローカル・ロークオリティか
所属欲求を満たすための消費活動
不安な時代のアイデンティティとしてのブランド
「信者ビジネス」の正体
世界の若者の「日本のオタク化」
フィリップ・コトラーの「マーケティング4・0」
6Dですべてのアウトプットが無料に近づく
2050年に電気代はタダになる?
物体そのものがなくなる未来
シンギュラリティ大学の「エクスポネンシャル思考」
第2章 人がプロセスに共感するメカニズム
オバマ大統領を誕生させた「Self Us Now」理論
ノーベル経済学賞学者の「システム1」「システム2」理論
デービッド・アーカーの「シグネチャーストーリー」
「人のために」という欲望
ハイネケンの最高すぎるCM
第3章 プロセスエコノミーをいかに実装するか
「正解主義」から「修正主義」へ
「幸せの青い鳥」はどこにいる?
「オーケストラ型」から「ジャズ型」へ
情報をフルオープンにして旗を立てる
クリエイターを応援してくれるセカンドクリエイター
アウトサイド・インかインサイド・アウトか
第4章 プロセスエコノミーの実践方法
1億総発信者時代の「Why」の価値
伝統文化の「心技体」
スティーブ・ジョブズ亡きあとのAppleの課題
最強のブランド「宗教」に学ぶ
サイモン・シネックのTEDプレゼンテーション
楽天で人気店になるための3つの法則
「しくじり」が共感を呼ぶ
「シンパシー」「コンパッション」という2種類の応援
ジャングルクルーズ型かバーベキュー型か
第5章 プロセスエコノミー実例集
BTSが世界市場で突き抜けた理由
ジャニーズ事務所の緻密なファン戦略
中国シャオミの「みんなで作り上げるスマホ」
メルカリでは野菜を売れ
「北欧、暮らしの道具店」が成功した理由
ゲーム配信と Clubhouseがヒットした理由
予測不能なプロセスこそ一番の果実
創業9年で10億ドル企業になった「Zappos」
広告宣伝費がゼロになる時代
Y Combinatorのオフィスアワーが生んだAirbnbとStripe
第6章 プロセスエコノミーの弊害
自分を大事にして常に「Why」に立ち返る
プロセスエコノミーは調整のレバーを間違えてはいけない
大切なのは他人ではなく自分のモノサシ
フィルター・バブルの危うさ
SNSがもたらすプロセスの肥大化
「主体」を「観客」にするな
「現実を視よ」
「Will」「Can」「Must」の順番を間違えない
第7章 プロセスエコノミーは私たちをどう変えるか
世界的ベストセラーを生んだプロセスエコノミー的な生き方
人生をEX化する
夢中の3条件
Googleの20%とマインドフルネス
2割の働きアリはなぜ砂糖を見つけられるのか
うろうろアリが生み出した Netflix
「ジグソーパズル型」から「レゴ型」へのパラダイムシフト
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
時代の変化を感じざるを得ない世の中。
よって、歳を取るにつれて、若者をより理解しないと息苦しさを感じてしまうよなと思う。
世界基準のイノベーションが早い。
若い世代は生まれた頃からインターネット。ネットのコミュニティごとに自分の人格が別というのが当たり前。現実世界に重きを置きにくくなることも理解できる。
マッキンゼーが先進国で集めた最先端のイノベーション、投資や商品開発、マーケティングに役立つベンチマークをもとに「お客さんの会社はこういうことをやったほうがいいですよ」と提案するだけで、数千万円もらえる時代。今は移動中にスマートフォンをチラ見しているだけで即座に情報が手に入る。
結果ではなくプロセスに価値を金を払う時代。
自分のマニアックな嗜好を満たしてくれる、自分が支えてあげたくなる、商品を買うだけでなく、その店主のリアルなプロセスが楽しみでたまらない。
「この商品が好き」を飛び越えて、人間的な関係性までもが生まれる。ここが、まさにプロセスエコノミー。
▼マーケティング 1・ 0 =製品中心のマーケティング ⇒機能的価値訴求 ▼マーケティング 2・ 0 =顧客志向のマーケティング ⇒差異的価値訴求 ▼マーケティング 3・ 0 =価値主導のマーケティング ⇒参加価値訴求 ▼マーケティング 4・ 0 =経験価値志向のマーケティング ⇒共創価値訴求
Posted by ブクログ
この本は、モノや完成品そのものではなく、
「そこに至るまでの過程」や「人との関わり」に価値が生まれる時代について書かれています。
特に印象に残ったのが、プロセスエコノミーという考え方。
完成したアウトプットを出す前から、過程を公開し、共感や応援が生まれれば、お金が入る可能性がある。
これは単なる収益モデルの話ではなく、孤独を減らし、長期的なファンを育てる仕組みでもあると感じました。
同じ作品・同じ商品でも、
「どれだけ感情移入しているか」で結果が変わる。
完成後に買ってもらえるだけでなく、シェアされたり、応援されたりする確率が高くなるという視点は、今のSNS時代にかなり刺さります。
また、本の中では幸せの5つの軸として
達成・快楽・良好な人間関係・意味合い・没頭
が紹介されており、プロセスエコノミーは特に「人間関係」「意味合い」「没頭」を満たしやすい仕組みだと感じました。
マーケティングの話も印象的です。
マーケティング4.0では、ただ売るのではなく、経験価値や共創価値が重視されます。
消費者は受動的に買う存在ではなく、メーカーと一緒に世界観や社会を作る存在になる。
その考え方が、プロセスエコノミーときれいにつながっていました。
具体例として紹介されていたナイキの話も分かりやすいです。
ナイキは広告でプロダクトの性能を語らず、
偉大なアスリートやスポーツそのものを讃える。
それが「ナイキが存在する理由」になっているという話は、ブランドの本質を突いていると感じました。
さらに、コミュニティづくりでは「役割を用意すること」の重要性が語られます。
役割があると、人は「ここにいていい」と思える。
あえて余白を残し、多くの役割を用意することで、参加者が主体的になっていくという視点は、すぐに実践できそうです。
広告宣伝費の話も興味深く、
多くの企業が売上の2割〜3割を広告に使う中、
Zapposは広告費が売上の1%。
その代わり、従業員がどれだけ顧客を愛しているかを伝えるイメージCMを作っているという事例は、企業文化そのものが広告になる好例だと思いました。
全体を通して、
「売る前に、つながりを作る」
「完成より、過程を共有する」
というメッセージが一貫しており、個人で発信する人、コミュニティを作りたい人、ブランドを育てたい人には特に刺さる一冊です。
すぐに稼ぐノウハウを求める人には向かないかもしれませんが、
長期的にファンと一緒に何かを作っていきたい人には、考え方の軸を与えてくれる本だと思います。