【感想・ネタバレ】カモフラージュのレビュー

あらすじ

いつもより荷物の重い日が好きだ。 お昼の弁当に加えても、もう二つ、夜に彼と食べる用の弁当を作る。食べる場所は決まって“ホテル”で ──「ハンドメイド」。僕のお父さんは一人じゃない。お父さんの後ろには、真っ白な顔のお父さんたちが並んでいる ──「ジャム」。恋愛からホラーまで、松井玲奈が見つめる“人間模様”を描く、鮮烈なデビュー短編集が待望の文庫化。単行本収録作品6編に文庫書下ろしの「オレンジの片割れ」を加えた全7編を収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ずっと読みたかった松井さんの本!!
「いとうちゃん」と「拭っても、拭っても」が好き!
「いとうちゃん」…挑戦しに東京に出たけどそこで打ちのめされた現実に負けそうになって。
田中さんの優しさ沁みて、明太子スパゲッティ絶対美味しいと思った(笑)
ありのままの自分を受け入れてくれて自分が楽しく入れる環境に身を置くのが1番だね。
「拭っても、拭っても」…好き、認められなきゃ、が優先して彼の理想に染まっていってしまう若い恋愛の感じ。もちろん''歩み寄る''事は大事だけれど、全部自分を蔑ろにしてまで彼に''合わせる''事は違う。納得いかない別れをされたけど本来の自分を取り戻していって良かった。同僚との絡みが好き!付き合って欲しくなるし応援したくなる話でした。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恋愛小説かと思ったらちょっとホラー要素があって驚いた。どんな人生経験をら積んだらこの物語が書けるのかすごく気になった。
「ハンドメイド」と「完熟」が好き。どちらも最後に進むにしたがって不穏な空気になっていくが、ラスト1文はどこか希望があるような感じになっていてとても好き。人間の複雑な感情を今まで読んだことの無い言葉遣いで書かれている。

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2025年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当の自分なんて、見せるわけがない。

登場人物が異なる話が並べられた短編集。共通することといえば、舞台が現代の日本と思われることと、解説でも指摘されていた「カモフラージュ」だろうか。作品タイトルでもあるこの言葉の通り、それぞれの登場人物たちは何かを隠し、誤魔化し、生きている。隠すのをやめた人もいれば、隠し続ける人もいる。それはまるでアイドルグループに所属していた頃からまた変化を続けて、新たな面が現れたり、それでもまだ謎な部分があったりする著者のようだ。

「ジャム」大人になるということに、嫌なことや不安なことが溜まりすぎて自分を吐き出すという病を当てたのが面白かった。その吐き出した自分を処分するのも。

「いとうちゃん」見られること、評価されること、そして自分を肯定すること。それがうまく矛盾しない場所がほしい。

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2025年10月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

彼女が元々持ち合わせていた感性と芸能活動の中で得た経験とが混ざり合い、著者だからこそ書ける7つの作品集に仕上がったようだ。

恋愛にまつわる作品が目立つが、どれも人間の奥底に抱えている他人には見せれない思いを独特の表現で描いている。
当たり前のようにオレンジを取り出す描写とかちょっとホラーだけどなんか好き。面白い。

前向きな気持ちで終わる「拭っても、拭っても」、「オレンジの片割れ」とかが好き。


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2024年01月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

松井玲奈さんの言葉のセレクトがすき。
独特なんだけど、何故か惹き込まれるの。
そして情景が鮮明に浮かんでくる。

特に “ハンドメイド” と “いとうちゃん”
が印象に残った。

少し状況は異なるけれど、ハンドメイドの終わり方が少し前の私の状況に似ていて…。

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2022年01月31日

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