あらすじ
ウンチ化石がもたらす壮大なサイエンスロマン。「生痕化石(せいこんかせき)」と呼ばれる、太古の生物の足跡、這い痕、巣穴、糞(ウンチ)などの化石。恐竜ティラノサウルスの骨格に比べればひどく地味だが、その研究からは生物の歴史、地球の歴史、そして宇宙の未来までが見えてくる。じつはウンと深く、蘊蓄(ウンチく)と含蓄に富む知(チ)的なストーリーを秘めているのだ。ティラノサウルスや首長竜のウンチ化石だってチ的に解釈するぞ。さらに生痕化石はわれわれが毎日通る道沿いの地層に隠れている可能性もある。著者は、生痕化石の研究によって壮大な「サイエンスのチ的地平」を切り開く若き古生物学者。地層をブラブラする科学的な楽しみもあわせてガイドする。
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Posted by ブクログ
<目次>
第1章 生痕化石とは何か?
第2章 ウンチ化石からわかること
第3章 ティラノサウルスと首長竜のウンチに挑む
第4章 ウンチ化石研究者が目指しているもの
第5章 生痕化石が地球の未来を語る?
第6章 地層ブラブラ:身近な楽しみとしての生痕学
<内容>
当初は縄文時代などの人の「ウンチ化石」を研究している人の話だと思った。しかし、もっとはるかに昔の恐竜の時代の「生痕化石」、特に無脊椎生物のものの研究者の話だった。この本から学べるのは、そういう「化石」系のはなしと、理系の研究者になるには、その地道な研究のスタイルについてだ。