あらすじ
小池栄子さん(女優)推薦!
「私がTAJIRIさんを初めて知ったのは ハッスルのリングでした。それぞれ個性の強いレスラーの皆さんの中、私はTAJIRIさんのパフォーマンスに、他の選手達とは違う知的さを感じたのを覚えています。この本を読んでその個性のルーツを知りました!世界を旅した強い肉体!世界を旅して磨かれた感覚!プロレスラーTAJIRIがわかる本です。」
特別師弟対談 vs.朱里選手(スターダム)
メキシコ遠征でのすごい体験
プロレスと酒、そして旅があれば生きていける―
世界最大の米WWEから
ノーギャラも当たり前なアジアの新興団体まで
世界のプロレスを知るTAJIRIが放つ
闘いと酒と食と文化と
おかしなヤツらに出会った旅の記録
イタリア、マルタ、ポルトガル、オランダ、アメリカ、フィリピン、シンガポール、マレーシア、香港
並みの旅行記では読むことができない
プロレスを通して見えてくる豊穣な世界と未知なる各国の素顔。
100カット超の激レア現地写真満載
長文な写真キャプションもいちいち楽しめる。
旅とプロレスが存分に楽しめぬコロナ禍の今
読んだそばから、旅の空の下にとべる
窮屈な時代に必読の書!
ハッスル以来の師弟コンビ
スターダムの朱里選手との旅と人生をめぐる対談も特別収録!
『プロレス/格闘技DX』の超人気連載を大幅加筆&書き下ろし多数で書籍化!
<目次>
まえがき
プロレスラーは、プロレスがなければ死んでしまう生き物である
第1章 美少年の国と砂の男の国
イタリア、マルタ篇
◆旅のあと① イタリアの「子供」は今――
第2章 旅人は理想郷をさがし求める
ポルトガル、オランダ篇
◆旅のあと② 危険な街で危険な目に遭わない方法
第3章 プロレスで金持ちになれる世界唯一の国
アメリカ編
◆旅のあと③ なぜアメリカのプロレスはいつの時代も面白いのか
第4章 混沌と神秘、アジアのプロレス
フィリピン、シンガポール、マレーシア、香港篇
◆旅のあと④ プロレス後進国からのオファーに応えるのもオレの旅だ
特別師弟対談 vs.朱里(スターダム)
プロレスラーを磨く、タフな旅に出よ!
あとがき
人類が危機に襲われても空は蒼く、人生の旅は続くのだ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
海外で生活したことがあり、プロレスが大好きな私にとっては非常に面白い本だった。TAJIRI さんは世界中のプロレスラー、プロレスファンにとってヒーローなんだとよくわかる。15年前WWEに出ていた人を、世界中いろんな人がレジェンドと崇める姿はすごいし、テレビの力は凄いと思う。
マルタやフィリピンの描写は特に好きで、マルタのレスラーがもう日本に上陸していたと分かり、思わずYouTubeで調べてしまいました。TAJIRIさんはいつまでプロレスするか分かりませんが、各国でのご活躍を願っています。
Posted by ブクログ
この本を読んで改めて思った。プロレスは、真にユニバーサルな文化なのだなぁ、ということを。
思い返せば、自分が子供の頃観ていたプロレスでも、サーベル振り回して暴れるインドの狂虎や、火を吹くアラブ人や、ド派手に空を飛ぶ千の顔を持つ男や、多くの魅力的で怪しい外国人レスラーがリングを彩っていた。
肉体がぶつかればシンプルに、痛みが、感情が伝わる。そこに言葉の壁などない。
「プロレスラーは世界をめぐる旅芸人である」
プロレスという「芸」を携えて、TAJIRIはプロレス後進国を含む多くの国々を訪れる。
お国柄、食文化、生活水準はそれぞれ異なっていても、プロレスを通じて、選手たち、観客たちはすぐに一体となる。
プロレスという共通言語が多様性を飲み込んでいく様が、とてもエキサイティングだ。
米国や日本のプロレスに憧れ、自国のプロレス文化をゼロから立ち上げようとしているプロレス後進国の選手たち。彼らを指導するTAJIRIの語るプロレス哲学がまた魅力的だ。
「キャラクターっていうのはシンプルに『この人はこういう人なんだな』と、すぐさまその性質を理解できる。そして『何を願っている人なのか?』がわかりやすい、そういうのがキャラクターなの」
「キャラクターを紹介するためのツールとして技を選択していくのよ」
「それがね、プロレスはガチで願っていることが、なぜか見ている人にもジワジワ伝わる。そういう特殊な一面を持つ不思議なジャンルだとオレは思うんだよ」
大好きなことをやって、人と繋がって、継承していく。なんとも羨ましい人生だと思う。
Posted by ブクログ
ヨーロッパに始まり、アメリカにアジアと世界をプロレスで回るTAJIRIさんの旅行記。純粋にプロレスにかける熱量が伝わってくるヨーロッパ、アジア編が楽しい。
どこへいっても、変わらない態度で接するTAJIRIさんもいいです。
おそらくプロレスラーとしての時間は、残り少なくなってきているはず。その中で、自分が何を成し遂げてきたのか、何を残すことができるのか、と考えながらプロレスしているのでしょうね。そして、いまだに何を新たに見つけることができるのか、ですよ。
プロレス講習で感じます。
タネを蒔いて、新たに芽吹く。その花は咲き誇るかどうかはわからないけども、タネを蒔くことをやめなければ、いつかそこで豊かな実りをもたらすはず。
夢想でもなんでも、やり続けることが大事な一歩。
あんまり大仰なことばかりだと、写真コメントでふざけているテイストを無視しているような気になるな。ま、熱い情熱を見せることもあれば、コメディで笑いを見せることもあるのが、プロレスなのでいいんでないか。
夢を見て、夢を魅せるのがプロレス。TAJIRIさんに限らず、多くのプロレスラーの夢の欠片を、新しい次なる世代が見て、観客へ魅せつけてほしいです。その連鎖が文化の豊穣さにつながってゆくと思います。