あらすじ
神保町の一角で、駆け出しシェフの千晴が開店した喫茶ソウセキ。看板メニューは「漱石カレー」だ。イケメン新人作家として作品も大ヒットした小説家の葉山は、漱石カレーを食べて「漱石のことを何も知らない」と酷評。作り直すよう指示してくる。一方で葉山は、とある作家のことを気に病んでおり、ついには自殺願望を抱き始めるまでに……。不自然なまでに葉山の鬱病が進行していくことに疑問と不安を抱いていた千晴は、漱石カレー改良のために読んでいた『三四郎』をヒントに、真相を突き止め――。さらに、おばあさんが店に忘れていった古書の謎、名店と同じ味がするカレーの謎、そして、千晴の祖父が残した遺産の謎。カレーを作り古書を読みながら、千晴と葉山が美味しいミステリーを作ります。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
旅のお供として。初読みの作家さん。こういう文庫に多い、食べ物が出てきて、日常の謎系の連作短編集って読んだ端から頭に何も残らないよな、と思いつつ読んだけど、意外と面白かったわ。ちょうど別の明治・大正の文豪ものと並行に読んだのもあるかも。主人公の決断力のなさにはほんとにイライラするし、そんなやつが店を開くなんてできるか?と思ったり。あと父との確執の話は結局明かされないのかとか。まさか連れ子だからってのは理由にならないでしょ。もしかしてこれも続編が出てるのか?今調べたらちゃんと出てたわ。正直文豪に詳しくはないし、ちゃんと読んだこともほぼないし、カレーもそんなに好きではないけど、それでも思ったよりは面白かった。と失礼な感想だわ。
Posted by ブクログ
葉山さんみたいな一癖あるキャラ大好きなんですよ。
それを餌付けする的な構図も大好物。
葉山さんがとっさの時に千晴に電話してしまったのは、胃袋をつかまれていたから?生きる=食べる的な連想?
関係性もかなり初期だったので意外だった。
いろいろ家族の謎も明らかになっていったものの、最後はかなりかけあし気味で、そこが少し残念。
Posted by ブクログ
多分コージーミステリー?
カレーとスパイスと文豪の話が面白かったですが、最初の話に出てきた犯人と主人公の父親がいまいちよく分からないというか。
特に父親。上手く言えないんですが、確執があるように書いてるけど、そんな人物にみえないというか…
主人公の思い込みでしかないように感じる。
あと、解決の仕方が中途半端。謎は解けたけど、そのあとどうなったの?みたいな。もやもや感が残る。
主人公の家族関係をテーマにしないで、周りで起きる事件を解決するでだけの方がよかったんじゃないかと思いました。