あらすじ
死んだ友だちの幽霊を見るようになった男の子。学校では口をきかず、ネコとしゃべれるようになった女の子。子どもたちの繊細な心と不思議を描いた、ゆたかな感性を感じさせるデビュー作。【第2回ズッコケ文学賞優秀賞受賞作】
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
6年生になって、いじめられるようになった。はじめはくだらないことだった。それまでいじめられてた女の子がいて、「あの子、ムシしよう」って言うから「そんなのイジメと同じじゃん」って言ったら、いつの間にか私がシカトされてた。それまで仲がよかったみんなが、サーっとひいていって、イジメはだんだんひどくなっていった。靴や体操服を隠されたり、教科書に油性ペンで落書きされたり。でも、私も夢を見るようになった。イジメ主犯格の元親友、麻里ちゃんの教科書を糊でつけたり、体育の時間に跳び箱でヘマさせたり。そしてそれは、次の日ほんとうにおこるのだ!ある日、とうとう私は彫刻刀で麻里ちゃんを刺す夢を見た。そんな、バカな。麻里ちゃんは嫌いだけど、死ねばいいなんて思ってない。私は私を止められるのか!?
そんな短編が連作になっていて5作。心がまいごになった子供たち。時間割のむこうがわでのちょっと不思議な体験。