あらすじ
日本マット界を代表するトップレスラー武藤敬司が遂に『“悪の化身”グレート・ムタ』の伝記を代筆! ムタ誕生前夜の海外武者修行時代(フロリダ地区、プエルトリコ、ダラス地区)に始まり、大ブレイクしたWCW時代、そして新日本プロレス、全日本プロレス、ハッスル、WRESTLE-1、プロレスリング・ノアに至るまで35年に及ぶ歴史が一冊の書籍になった。
国内外のリングで数々の大物レスラーと対峙した時、武藤敬司とグレート・ムタは何を考えていたのか? 稀代の天才レスラーがプロレスの本質も説き明かすファン必読の一冊!!
〈著者プロフィール〉
武藤敬司(むとう・けいじ)
1962年12月23日、山梨県富士吉田市出身。身長188cm、体重110kg。1984年に新日本プロレスに入門。同年10月5日、越谷市立体育館での蝶野正洋戦でデビューした。2度目のアメリカ武者修行中、WCWでペイントレスラーの「グレート・ムタ」に変身して大ブレイク。凱旋帰国後、新日本プロレスのトップ選手として数々のタイトルを獲得した。2002年に全日本プロレスに移籍し、代表取締役社長に就任。その後、WRESTLE‐1を経て、現在はプロレスリング・ノア所属。現GHCヘビー級王者(第34代)。
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Posted by ブクログ
武藤敬司のプロレス人生を綴った本は何冊もあるし自伝もある。けれどグレート・ムタにスポットを当てた本は初めてではないだろうか。
新日本プロレスを辞めて全日本プロレスに武藤が入団した頃にプロレスから離れた自分としては、全日本以降のムタの動向が知られただけでも良かったが、至るところで語られるムタ=武藤敬司のプロレス観や、他のレスラーについての印象などたいへん興味深く面白かった。
奥付を見ると2021年5月
まだまだ現役で!という趣旨の言葉がならんではいたが執筆しながら武藤自身は「ゴールのないマラソン」であったはずのプロレス人生の終焉を感じていたのかも知れない。
それゆえに、プロレスについての自分の思いを今まで以上に語ったのかも知れない。
日本プロレス史に影響を与えた…3人というと難しいかも知れないが5人なら確実に入るであろうレスラー。
引退まであと何試合観られるだろう。
Posted by ブクログ
「グレート・ムタ、見参!」
会場にテーマ曲が鳴り響く。
暗闇の中から、悪の化身が現れる。
グレート・ムタの毒霧が、世界を染め上げる。
1989年、「東洋の神秘」ことザ・グレート・カブキの息子として登場。
たちまち、NWAのヒール・スターとなる。
新日本プロレスでデビューした武藤敬司が、海外遠征時に名乗ったグレート・ムタ。
天性の運動神経と身体能力、抜群のプロレスセンスで日本中のメジャー団体で活躍した武藤敬司のもう一つの顔である。
「武藤敬司とグレート・ムタは、常に表裏一体の関係にあった。俺が活躍している時はムタの出番はないし、ムタが注目を浴びている時は俺の出番はない」
昭和から、平成。そして令和へ。
20世紀から、21世紀へ。
肉体と、頭脳と、抜群のプロレスセンスで世界を渡り歩いてきた。
本来は言葉を発しないムタの代わりに、武藤がその魅力を語り尽くす。
「プロレスとはゴールのないマラソン」
武藤本人がかつて語った言葉の通り、ムタの歴史も続いていく。
Posted by ブクログ
G SPIRITS BOOK vol.15
としてリリースされたのは、なんとグレート・ムタの評
伝。評伝と言っても、著者は武藤敬司だから、ある意味
「自伝」でも全く差し障りは無い(^^;)。プロレスファ
ンだけが解っていれば良いニュアンス。
グレート・ムタはアメリカ遠征中の武藤敬司がプロモー
ターの要請に従って顔面にオリエンタルなペイントを施
したキャラクターを演じたのが始まり。アメリカで大ブ
レイクしたキャラを日本でも、ということで新日本のマ
ットにも登場したが、そこからムタを完全な【別人格】
としたところが武藤の賢さであった。
武藤敬司の自伝的な作品はこれまでにもあったが、面白
いのはコチラがほぼグレート・ムタにのみ注視してタイ
ムラインを描いていること。こういうアプローチの出来
るプロレスラーは、やっぱり武藤敬司しか居ない気がす
る。
正直、そのあまりの天才ぶりの所為で僕は武藤ファンだ
ったことは無いのだけど、プロレスラーとしての上手さ
と凄さ、さらにその魅力を認めないワケにはいかない。
それがムタになれば尚更で、これまで印象的だったムタ
の試合の殆どが武藤の口から解説されていることに大き
な価値がある。
今現在、武藤敬司はNOAHでGHCヘビー級のベルトを巻
き、エースとして活躍している。この状況が終わった時、
再びムタが降臨するかもしれない。
グレート・ムタ、桜庭和志と試合したら面白いと思うん
だけどなぁ・・・。