あらすじ
幼い頃からあやかしに囲まれて育った人間の撫子。想いを寄せる鬼族の次期当主・九耀と結婚するため花街で行儀見習いをすることに。そこへ遊女になると誤解した彼が押しかけてきて!?「誰にも触れさせはしない」執拗な口づけや独占欲剥き出しの振る舞いに戸惑いつつも、愛されているとわかって嬉しくなる。素直な想いを伝えれば強く抱きしめられて!異種族純愛ファンタジー!
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泣いた
作家さん買いです。
あやかしのお話大好物なのでその点でも大満足!
とってもおもしろかったです!
捨てられたふゆが撫子としてあやかしの家で生きていくことになって、鬼の御曹司の九燿と生きていくまでが描かれていますが、すごくよいなと思ったのは、撫子がちゃんと老いを体験できたこと。
ご都合主義なお話だときっと省かれるだろうけど、きちんと丁寧に描かれててよかったです。
少し切なくて、優しい愛のお話でした。
終盤はもう泣いちゃいました。
あと、狼たちが超絶かわいい。
彼らが蹴られるシーンでは思わず「犬にひどいことしないふぇ」と言ってしまいました(犬ではないけど)。
すっごく魅力的なお話でした!
なんて深みのある物語なのでしょう。
あやかしに拾われた美しき御霊のヒロインと鬼の若様の不器用な恋物語。
あやかしの欲望や矜持、人間の脆さや逞しさ。二人と関わるすべての者達を巻き込み描ききる作者様の手腕に脱帽です。相変わらず会話も楽しい。そしてラストの展開もお見事としか言いようがない。
とても、とても面白かった。