あらすじ
全仏ベストセラー第1位。
北欧で起きた奇怪な殺人事件。
それは悪夢の序章だった――
Netflixドラマ化&累計300万部突破の
絶賛ミステリー・シリーズ最新刊!
ノルウェーの教会で女性の惨殺体が見つかった。
遺体にはオスロ警察の女性刑事シュステンの名を記したメモが残され、
被害者が勤めていた北海の石油プラットフォームから悪名高き連続殺人鬼
ジュリアン・ハルトマンのDNAが検出される。
彼の部屋にあった大量の隠し撮り写真の被写体が警部セルヴァズだと知った
シュステンはフランスに合同捜査を申し入れるが、
それこそは底深き罠の入り口で――。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
もはや偏愛の域に達しているので星を減らす気はないのだが…今回はちょっと、シリーズ初めてモヤモヤ感が残った。
他の方の感想を読むと、シリーズで1番とか、単体でも読めるし新しい読者を取り込めたのではなどあったけど…
うーん、個人的には真逆の感想だった。なんなのかなこの感じ…と思って、上手くはないんだけどこう、ダークな少年ジャンプを読んでる気分になったんだよね。
人気が出て連載が進むにつれ物語は大規模になってゆく。主人公の周りの世界が広がる。仲間も増えて敵がどんどん強くなる。主人公が成長してまた新たな困難に立ち向かう。
そうなのだ。
ただ主人公はジャンプのそれみたいな少年ではない。すでにかなり確立された地位とかを手にしてるので、成長の代わりにどんどん行動が変化する。敵が固定されるので最短距離を取るために、ルールから外れた行動が増えて行くんだよねえ。
いや、別に道徳的になる必要も理由もないのでフィクションのヒーローにルールを守って欲しいわけじゃない。だけど無茶で明らかに周りと距離ができたり本人がボロボロになると、なんともやるせないというか、最後に犯人が捕まったからいいよね?みたいな終わりよければ口調になるのがどうも…
この違和感、ヨーナ・リンナでも感じたぞ。
リンカーン・ライムみたいに宿敵はいてもそれだけに固定しないでいいんじゃないかなーなんて思ってしまった。
ハルトマン(ヨーナの場合にはサンドマン)という固定要素を保って物語の起伏をつけるために、主人公にすべての皺寄せがいってないかなあ、なんて思わず考えてしまう。
…エスペランデューとかサミラとか、ヨーナよりも光サイドの主要人物がいてくれるから読めるけど、こっちも暗くなりすぎないでね?と、祈るような気持ち。
この、固定された悪と切れない関係で思い出したのがJカーリィのお兄ちゃんがシリアルキラーのシリーズ。あれは主人公とヴィラン的要素がありつつも決して一連托生になってなかった気がする。最新作を読んでいなかったので、再読してみようかな?