あらすじ
ファーウェイの危険性にいち早く警鐘を鳴らした気鋭の著者が説くグローバル・ビジネスの真実!
◎民主主義のグレートリセット
◎DX・5G通信の攻防戦
◎中国監視システムの完成
◎脱炭素と送電網利権
◎米中冷戦の特需者、台湾
ビジネスプロパガンダを制する者が世界を制する時代――
混迷の米中関係と加速するグローバリズムの行方を描き、日本が生き残る道を示す!
【目次】
序 グレート・リセット
第1章 プロパガンダという武器
第2章 ウイルスと経済戦争
第3章 DXと5G諜報インフラ
第4章 グローバル・エネルギー・インターコネクション
第5章 ソーシャルメディア戦
第6章 米中冷戦特需の受益者
第7章 親日親米反中で親中という奇策
第8章 日本に残された道
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Posted by ブクログ
現代の戦争は武力だけでなく情報の領域でも繰り広げられている。ソーシャルメディアは国家間の経済戦争の最前線となりつつある。
SNSを通じた情報操作がいかに企業や国の命運を左右するかを指摘する。技術覇権を巡る争いは熾烈で善意や遠慮は通じない。
世界はしたたかに利益を追求し自国の繁栄を第一に考えている。にもかかわらず日本は律儀に「いい子」であろうとしがちだ。しかしそれで国益を守れるのだろうか。
もはや遠慮している場合ではない。正しい知識を持ち冷静かつ戦略的に行動することこそこれからの時代に求められる姿勢だ。読み応えあり。
Posted by ブクログ
著者の本はこれで三冊目だが、これまでに変わらず、報道では語られない背景情報の膨大さとそこから読み解かれる鋭い指摘に圧倒される。表面から見て取れる国家間の争いの裏で、宗族主義に基づく様々な利害により人が動く台湾と中国の関係。対中制裁の結果、台湾経由で中国製が国内に流入する米国とその攻防。世界規模の経済戦争の渦中で、政府による保護も望み薄く、貴重な人材と技術が流出し、すり減っていく日本。将来の日本と子供たちのために、このまま漫然と日々を過ごしていくわけにはいかないという想いが強くなった。
また、テレビやヤフーニュースで流れる情報を鵜呑みにすることは思考停止にも繋がる。積極的に多くの観点から情報を仕入れ、考え続ける必要性を改めて痛感した。
Posted by ブクログ
台湾は中国の手駒であるから、警戒せよ!
このアイデアは面白い。しかし、それに至る情報源と告発の動機は何か。
失礼な話だが、彼女はとても違和感のある存在だった。国を守るための国士か、自己防衛のためか。泣き叫ぶ動画は保身のため。だが国士を装った自己防衛や売名でも、その利害が一致するならどちらでも構わない。それに、中国が、台湾と本土を使い分けた日本への侵略操作ができているなら凄い事だ。
だから一旦動機は置く。そうすると、気になるのは情報源。普通の企業人であれば知り得ない情報が多く、著者自身も書いているが「中国も含む、とある人脈」が入手ルートだ。ならば更に一次情報の動機を探っていく必要がある。真偽、真意が不明なまま、強い言葉が放たれていく。
ー 最近、次のようなキーワードを頻繁に見聞きするようになっただろう。ファブレス、脱炭素、シェアリングエコノミー、多様性、デジタルトランスフォーメーション…。もし、これら雑誌やメディアを賑わすビジネスキーワードの多くが、「巧妙に作り上げられたプロパガンダ」だと言ったら、あなたは信じるだろうか…ビジネスの世界に当たり前に流れるこれらのキーワードを実行すれば、その裏側で中国や欧米エスタブリッシュメント(支配階級)が利益を手にする構造になっているという事実を知ったらどうだろうか。
ー 監視ビジネスのグローバル展開を実質的に掌握しているのは中国共産党ではない。大陸で生まれ、中国と台湾の両岸で栄える浙江財閥であり、青幇というマフィアなのである。
ー ヒドロキシクロロキンを、2020年10月頃から中国政府は中国共産党員に配布していたのだ。おかげで、中国は新型コロナの心配はなくなった、という話を中国共産党員が話してくれたので驚いた。ヒドロキシクロロキンは安いので効くなら利用すべきだが、なぜか米国も日本もメディアはワクチンばかりを宣伝している。
ヒドロキシクロロキンはマラリアの治療薬で網膜症のリスクがあり、コロナに効くという医学的なデータはない。しかも、中国共産党員。その話を鵜呑みにしてワクチンを批判?
… ?? 中国共産党員からの情報って。
ー 中国では2020年初頭の2か月間、新型コロナが猛威を振るった。中国四大キャリアで計1440万回線ほど解約され、ネット上では「そんなに死んだのか!!」と物議を醸していた。さすがにそれはないと思い、某中国通信事業者に従事する人にヒアリングしたところ、衝撃の話が出てきた。中国では携帯番号と身分証番号が紐付けられており、すべての携帯電話は国民監視システムの対象となっているため、一部の中国共産党幹部や富裕層は、公用には自分名義の携帯電話、隠し事用には部下や知人の身分証で契約した携帯電話を持っていたそうだ。
… ?? 中国通信事業者からの情報。
ー 最近も、出版エージェントから連絡があり、「反中国の書籍を書いてほしい。ただし、日台関係のために蔡英文はめてほしい」と依頼があったが、日本のメディアでは十分に称賛されているので断った。
ー 汪道涵を知る人によると、彼は青幇を利用して台湾と中国を統一し、中国の国力を強化するのが目的だった。そのために部下に対しては「青幇にはめられないよう気を付けるように」と注意を促していたそうだ。
…少し、冷静に見ていきたい。