【感想・ネタバレ】柘榴パズルのレビュー

あらすじ

「この夏が、永遠に続けばいいのに」。
とぼけたお祖父ちゃん、明るいお母さん、クールなお兄ちゃん、甘ったれの妹。
十九歳の美緒を囲む、仲のいい家族の日常。
身近で起こる奇妙な事件は、山田家の皆が力を合わせて謎を解く。
そんな一家に、怪しい影が忍び寄り――。
ある家族のひと夏を描いたミステリー連作短編集。

解説・千街晶之

※この電子書籍は2015年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

面白い。家族、その周辺で起こる事件の謎解きが、短編として連なる。そして、所々に挟まれる凄惨な事件の記事。読むに連れ何となく違和感を覚える「家族」。大きな嘘は金目当てでは無い、誰もが一度は良いなと思う「サザエさん」。誰もが皆んな少しづつ嘘をついて生きている。それは悪い面ばかりでは無い。新たな家族の創生も良いけど、ちょっと戻って欲しかったかも。

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2021年05月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

"家族”を題材とした短編ミステリー小説。どこにでもいそうな山田家やその周りいる人々との交流を通したハートフルなストーリー、

…かと思ったらそれは読者に対してのミスリードでしか無く本当は"家族"の愛に飢えた人間達が家族を演じる疑似家族であった。
個人的な伏線としては
祖母の描写は出てくるのに、父親の描写が全くといって良いほど出てこない。→ショウコが父であり母だから。
・写真屋の安藤が最初に山田家と出会ったときの反応→そもそも友広が山田家を家族であるという感覚が他の人に比べて少なく、安藤に対してそこまで家族の話をしていなかったから。
・友広が突然現れた坂口に不信感を抱いていた→"山田家"の秘密がバレるの内心恐れていたから。
・桜子を置いていってしまった恭子に対する桃子の反応→自分も同じような目に遭っていて桜子に自分と同じ思いをして欲しくないと思ったから。
など思い返すと腑に落ちるところが多いと感じた。

彼らは寂しさから家族として生活し作品の中でも、騙すつもりで暮らしていたわけでは無いのに源一郎の妹たちの反応はとても独りよがりで気持ち悪かった。彼らは源一郎の言葉通り表面でしか物事を見ることの出来ない人々なのだと感じた。
そしてエピローグは"山田家"は解散し、それぞれに散っていくことになるが、最後のシーンで彼らは一歩踏み出して、前に進んでいて彼らの日常が決して無駄では無いと分かり、ほっとした。

そして最後のページのあのシーン、表紙を見て納得した。そういうことだったとはなぁ。

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2021年07月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「どんでん返し!」「手が込んでる!」という触れ込みを見かけて気になって読んでみた。たしかにミステリ(?)としては なるほどね、という展開ではあったんだけど、文体が幼稚で耐えられなかったな…。文章の稚拙さが作品のレベルを下げていると思う、もったいない。

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2021年07月16日

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