あらすじ
そこは鼻をつままれてもわらかない漆黒の世界。滴下水でびしょ濡れになり、狭い隙間にはまって動けなくなり、ときには落石で骨折することもある。何度死にかけようとも、暗闇のその先にある、誰も見たことのない世界がどうしても見てみたい!!
・縦穴を降下中落石で骨折。300メートルのロープを片手でよじ登る。
・17センチの隙間があればとりあえず潜り込む。
・持ち込んだ食料はすべて食べきり、排泄物はすべて持ち帰る。
・洞窟内でご遺体を発見&大変だった搬出。
・世界中で洞窟探検&ベトナムで火山洞窟発見。
・目指すはラオスの巨大未踏洞窟。
「オレは洞窟に出合うためにこれまで生きてきた。もし洞窟に出合えなかったら、どんなダメな大人になっていただろう。そして、人生の全エネルギーを洞窟探検に注いでいる。洞窟探検ほど面白いものはない」(本書より)
洞窟に魅入られ、洞窟に人生を救われた洞窟探検家の、エネルギッシュで胸がすくような探検譚!
※電子版は、本文中に使用している写真がカラーになっております。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
吉田勝次さんのファンならば
非常に読みやすい。そのままあの声で再生される。
洞窟探検の良さだけではなく、その危険性や示してくれているのはありがたい。私は観光鍾乳洞で満足する人間だと思う。
探検と冒険の違いを考えたことはなかったが、いろんな人に話したくなる話だ
Posted by ブクログ
クレイジージャーニーで見た吉田勝治次さん。エネルギッシュで大胆なかっこいい人でした。
元気な語り口調の本で、これを読めば洞窟探検の概要が掴めるし(海外での苦労話、病気について、準備について、などなど)、吉田氏の人柄も、ただならぬ洞窟愛も伝わってくる。さっと読めて楽しい本。
Posted by ブクログ
TV番組のクレイジージャーニーを観て吉田勝次さんを知った。洞窟に対する情熱と生き様に、すぐさま虜になった。番組を観て吉田さんの事をもっと知りたい!という衝動が抑えられなくなり、手に取った本。
印象的だったエピソードは、何人もの仲間の協力を得ながらその先に洞窟があるのか誰も分からない状況で何日も地下を掘り進め、吉田さんだけが最後まで諦めず皆を説得しながら最終的に前人未到の地下空間に到達した話。
これは並大抵の思いじゃやり遂げられない。最後まで自分を信じ、情熱の炎が消えかかっている仲間達を焚き付け励まし続けなければ、成し得ない事だ。
この本を読んで、益々吉田さんの事が好きになった。
こんなに本に夢中になったのもここ何年かで初めてだ。
本にはクレイジージャーニーで語っておられた事も度々出てきたが、より詳細が書かれている。
吉田さんの洞窟愛がひしひしと伝わる作品だった。
Posted by ブクログ
最近あまり見かけなくなったタイプのヒト。反射神経と本能で生きている感じがすごい。研究者とタッグを組むだけでなく。是非、ご本人が所望しているように、救助の分野も開拓してほしい。
Posted by ブクログ
タイトル通り、洞窟探検の本。
そして、タイトルと副題の「すきあらば~」という表現から受ける印象と、読後感にまったく違和感のなかった本。
日本初の洞窟探検家(そんな職業がないので著者が勝手に作ったらしい)の一代記ですね。
何よりも口絵のライトアップされた口絵が美しく、一瞬、洞窟に行ってみたい、と思いつつも、やっぱ無理だわ、とあきらめもつく本でした。
本文にも触れられていますが、とても危険です。死にます。300メートルの崖をロープ1本で、普通は3~4時間かけて登るところを、落石により骨折しながら30時間かけて登って生還するとか、いやマジ無理です。
とにかくバイタリティーにあふれており、一人称の「オレ」で書き進められ、好きなことをやるために、行き当たりばったりながらも驀進する姿に、元気がもらえる人も多いと思いますし、個人的には面白かったです。ただし、セルフプロデュースがとてもうまいので、そのあざとさに好みは分かれる本だと思います。