【感想・ネタバレ】悪役令嬢は旦那様と離縁がしたい! ~好き勝手やっていたのに何故か『王太子妃の鑑』なんて呼ばれているのですが~のレビュー

あらすじ

乙女ゲーム『キャンディと聖女と神秘の薔薇』の世界で前世の記憶を取り戻したりかこは、気づけばヒロインと敵対する悪役令嬢アナスタシアに転生していた。
記憶が戻ったタイミングはヒロインが運悪くバッドエンドを迎えた状態で、乙女ゲームの本編は終了済み。アナスタシアは婚約者である王太子とそのまま婚姻したものの、夫婦関係は冷めきっていた。
これ幸いとばかりに王太子との離縁を決意し、将来辺境の地で田舎暮らしを満喫することを人生の目標に設定。しばらくは自由気ままにアナスタシアのハイスペックぶりを堪能していると、なぜか人が寄ってきて……領地経営したり、策略や陰謀に巻き込まれたり。
さらには、今までアナスタシアに興味が薄かった王太子までちょっかいを出してくるようになり、田舎暮らしが遠のいていくのだった――。

バッドエンド後の悪役令嬢が異世界で奮闘するハッピーファンタジー、いま開幕。

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匿名

ネタバレ 購入済み

悪役令嬢じゃない

全般的、全面的、全方位的に描写が薄くて乏しい。
悲壮さ、滑稽さ、甘さ、強さ、怖さ、派手さ、かっこよさ、狡猾さ、緻密さ、愛おしさ、病み、闇、etc
いずれもまるで乏しく、ワクワクもドキドキもしないし、のんびりもほのぼのもしない。

既にヒロインがバッドエンドで負けた状況で前世記憶と、今がゲーム世界であることを思い出すところからスタートするのだが
ゲームヒロインが初っ端から悪役としてしか語られない。ヒロインムーブが皆無。もう(元)ヒロインと「書いて貼ってあるだけ」。
黒幕も、前振りもフェイクもろくに無しで
悪役ムーブでしか登場しないから、人間性の裏表も、狂気の恐ろしさも感じられない。
残虐凄惨なシーンがあるでもなく、権謀術数が展開される訳でもなく、理由も「好きだから、面白いから」と軽い。

じゃあ本作ヒロインと王太子の掛け合いはというと
ガッツリ絡まれて四苦八苦している訳でもなく
「離婚しなきゃ」と言いつつ「口だけ」で離縁に行動が全然伴わない。「却下」に一言で予定調和。
前世記憶が戻る前も戻った後も、悪役令嬢的行動はろくないし、ベタ惚れの侍女と従者とか周囲がほぼ味方オンリーで
領地を発展させて、民を助けて、と
ヒロインムーブしているだけ。
そのヒロインムーブの描写も緻密なわけでもなく、派手なわけでもなく、手に汗握るようなピンチを描写している訳でもなく
「毒を飲まされて昏倒していた(飲まされるシーン描写無し)」「なんかすごい聖女の力をみんなに送ってた」「サポートしてたら力を使い過ぎて気絶した」と絵的に地味な、臨場感も乏しいものばかり。

ハイスペ攻略対象勢も、ハイスペック振りを表現する描写も貧弱で、特徴に乏しい。

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2024年01月04日

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