【感想・ネタバレ】花嫁殺しのレビュー

あらすじ

蟲に殺された美しき花嫁。
7年前のおぞましい猟奇殺人の模倣か、それとも――

累計40万部突破、
スペイン警察・特殊分析班シリーズ第1弾!

“王道の警察小説でありながら、従来の常識を打ちやぶる圧倒的な筆力”――〈エル・パイス紙〉

“力強い女警部、そして力強いストーリー。その前に誰もがひれ伏す”――〈ABC紙〉

マドリードの公園で、結婚を控えた若い女性の遺体が見つかった。
被害者は頭蓋にあけた穴に蛆を埋められ内部から殺されたと判明。
難事件のみ扱うスペイン警察の精鋭チーム〈特殊分析班〉を率いる警部エレナは、
被害者の姉も7年前に同じ手口で殺されていたと知るが、犯人は捕まり服役中だという。
単なる模倣犯の仕業か? 捜査を進めるうち、2つの事件の壮絶な闇が浮上し……

覆面作家によるデビュー作が異例のベストセラーに。
“スペイン出版界の一大事件”と称された警察小説、ついに邦訳。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

すんごーい!

最高に面白いけどまたもや翻訳作品の悲しさで、3部作の第1作。以降の翻訳予定なし…omg

猟奇殺人大好きレイヤーとしてまず、頭に穴を開けられて蛆を詰められて殺される、しかも姉も数年前に全く同じ方法で殺され、犯人は収監中。果たして冤罪か模倣犯か?
……これだけでもう、跳ね起きる準備はできていた。「お坊さんも飛び跳ねて食べるほどおいしい」と名の付いた中華料理があったと思うけど、もうそんな感じ。気持ちわかる!このアイデア思いついたら時点でこの作品が面白くないわけないよね?

間に挟まる少年のエピソードもすごい。
エピソードそのものもすごいんだけど、その構成の妙がたまらない。物語は実は序盤の殺人と、そのオリジナルであろう被害者の姉の事件でほぼ終わり、あとはその捜査に割かれる。普通ならすこし面白さが減速してもおかしくないと思うんだけど本作ではタイミングよく挟み込まれる少年のエピソードが、現在とは逆にどんどん凄惨さを増してエスカレートする。





《ネタバレ地雷の方はここまででストップ推奨》




暗い場所に放置された少年。ゲームなのかな?と無邪気に思うところからとんでもない飢餓に苛まれ、死んだ犬を食べ、そこにわいた蛆に手を伸ばす。そして体力を失った少年の体にも蛆が……いつしか少年の運命が気になってそっちにまで引き込まれるから、まったく飽きずに読み込めた。

おそらくはこの少年が犯人なんだろうけど、これは一体誰?そして姉妹を狙った理由は?

最初はスペイン名の男女さえわからずに読みづらさも感じたけど、そこを超えたらあとはもう、加速度が止まらない。スペインの文化、薬物の闇、家族・民族意識、司法制度、痴呆症などなど。さらには主人公の息子が誘拐されて安否確認ができておらず、主人公はそれも追い続けていることが明かされる。
そして、その息子に関する衝撃のラスト!

あーーーーーーーーー!
続き、読みたい!
(探したけど続きはスペイン語とポルトガル語、カタルニア語!でしか出ていないようで…英語でさえ入手不可。ウソでしょタスケテ……)

0
2025年04月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結婚式を控えた花嫁が無惨な方法で殺害された。
8年前にも同様の事件があったが犯人は服役中。これは連続殺人なのか、模倣犯が現れたのか?
捜査にあたる特殊分析班のエレナと所轄のサラテ、エレナのチームの個性的な面々が魅力的。
エレナの背負う苦悩も徐々に明らかになっていき、クライマックスへ!
クライマックスに向けて盛り上がり重視で、少し疑問やツッコミどころもありつつ、最後まで物語を楽しみました。
主要登場人物一人一人が、モブ的な人がいないというか、それぞれでスピンオフ書けそうな、物語外でもちゃんと生活がある感じに書かれていてそこが好き。
それと翻訳に、いわゆる“女言葉”が使われてない事に途中で気がついたんだけど、そこも違和感に邪魔されず良いなぁと思いました。
事件は解決するも、ええっラストそこで終わるの⁈という衝撃で続きが気になります。三部作で、すでに本国では刊行済みらしいので、続編の邦訳をぜひ!

0
2021年10月03日

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