【感想・ネタバレ】花の子どものレビュー

あらすじ

母が遺した珍しいバラを持って、僕は出発する。めざすは、外国の庭園。でも旅はトラブル続き。機内で腹痛にもだえ、森でさ迷う。当の庭園は荒れ果て、意外な客が現れる。僕と一夜だけ関係をもった女性が、赤ん坊を預けにきたのだ。父親ってどうなればいいの?

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Posted by ブクログ


色鮮やかで美しい映像がうかんでくる。現実にはありえないほど、でてくる人も景色も出来事も美しくて牧歌的。
でもそれだけに終わらなくて、女性(全般)との関わり方とか、心惹かれる女性との関係に向き合う主人公の苦悩は普遍的でリアル。
その両方が魅力で、ぐいぐいひきこまれ、一気読みでした。

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2025年02月25日

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『順番は逆だけど、子どもがいたから家族になれる』

母の遺した『八弁のバラ』を携え、遠くの修道院へと向かった青年。そこで、一夜限りの関係で生まれた娘とその母親と一緒に過ごす中で、家族のあり方を見つめ直していく。

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2021年06月27日

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初めてアイスランド作家の作品を読んだ。翻訳が素晴らしいのもあると思うのだが、とてもとても面白かった。優しい青春物語であり、現実を描きながらファンタジー的要素もある。小川洋子さんの作品が好きな人にお薦め。

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2021年06月07日

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愛し合っていないのに子供が出来ちゃったから始まる恋愛文学

結婚しなくても子供が育てられるアイスランド独特の話 

地味だけど本人にとっては一大事の連続で最後まで面白く読んでしまえます

おすすめ

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

外国の修道院の庭園にバラを持っていくために旅に出た青年ロッビ。以前に一度だけ関係を持った女性との間にできた一歳にもならない子どもと暮らすことに。戸惑いと不安のなかで大切な人のために学び始める。料理や子育てを周りの人に助けられながら、自分の意思で選択していく。頼りなさそうに見えて実はそうではなく迷いながらも進んでいく過程がいい。学ぶことが楽しく、それを喜んでくれる人がいるということの尊さや幸福感に満ちている。素敵な作品でした。

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2021年06月26日

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何か特別なことが起きるわけではないんだけど、なぜか読みながら泣きそうになった。自分の人生や自日常にもっとしっかり目を向けて、じっくり、大切に噛み締めるように生きていきたいって思った。植物を愛おしむこと、食事を味わって楽しむこと、人と関わること。自己啓発本を読むよりずっと響くような、現実を豊かに生きるヒントみたいなものがたくさん散りばめられている気がする。

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2021年05月16日

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・大したこと起きずに、若く思い悩む主人公の心理描写で進む
・根暗なのにやたらとモテる
とかがめっちゃアイスランド版村上春樹。
村上春樹は大嫌いだが、こちらはなんか外国の作家で出てくる土地感や料理、動植物の雰囲気が違うだけで距離をとって読めた。
文章からアイスランドを摂取することには大いに成功した思い

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公の素直な思いが、分かりやすい文章で書かれている。
訳本にも関わらず、するすると内容が頭に入ってきて読みやすかった。

主人公の穏やかな物言いや発言とは裏腹に、なかなか欲望は濃いなと思った。


子供を持つことは、何かの縛りになるのか。
母親が1人になりたいと言う決断をした時、素直に羨ましいなと思ったし、子供はどうするの?とも思ってしまった。

価値観とは怖いもので、考え方を固定させてしまう。

もっと柔軟な価値観を持っていたら、この本の解釈もきっと違ったのかもしれない。

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2025年02月12日

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久しぶりにこんなにもどかしい本を読む。引き込まれる簡潔な文体でありながら、ファンタジーの作品のように一歩読み進めるごとに理解の深まる描写。家族のあり方の再考、といえば美しいけれど結局どこまで自分がなにものからもとらわれずに、心のままに生きていけるかということかな。まだ幼い子どもを育てる身だからか、1歳の子をおいて研究の道へ進む彼女に対して羨ましささえ感じてしまう。まだまだわたしもとらわれていると思う。

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2022年03月19日

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母が遺したバラをもって旅に出た僕。辿り着いたのは片田舎の修道院。父親は悪い人ではないが、「僕」が望むことに理解を示さない。強要はしないが大学の進学を望んでいることを口にする姿は国は違えど父親の望みは同じなのかもしれないとそんなことを思ってみる。僕には一夜の過ちでできた子供がいる。子供の母親から、子供を預かって欲しいと頼まれたことから僕の世界は一変する。それを丁寧に、柔らかい描写で描いている。22歳の僕は若さゆえの悩みや青さはあるし、世界に対して斜に構えているようにも見える。だけど、世界はそんなに悪くない。

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2021年12月29日

Posted by ブクログ

アイスランド発の小説(英訳版を日本語訳したもの)初読。22歳のモラトリアム青年が一念発起し、ヨーロッパのどこかにある修道院のバラ園に亡き母が丹精した8弁のバラを接木しに行くという話だが、文化・習慣の違いを強く感じた。ぼくは一種の“家族小説”として読んだが、解説によればそうした書評はなかったとのこと。男らしさや女らしさ、父親と母親の役割、結婚や出産についてなど、本書が書かれた2007年当時と現在ではだいぶ状況が異なるらしいが、いずれにせよ日本の“常識”では理解するのが難しいかもしれない。小説としては楽しめたけれど。

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2021年06月12日

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