あらすじ
新たな観光資源と持続的な地域経済を生む方法として、地域の食に付加価値をつけて都市部に売り込む、「食のブランド化」に注目が集まっている。その基礎となるテキストの作り方や、バイヤー・消費者・マスコミ向けのプロモーションの具体的な方法を紹介。多彩な事例から、地域おこし成功のポイントや地域創生のヒントを提案する。[カラー16頁]
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Posted by ブクログ
1.なぜ、農業界のブランド化が失敗しやすいのか、昔考えたことがありますが、再び考えてみようと思いました。
2.日本の農業のブランド化はあまりうまくいきません。その理由としては、供給側が消費側の事情をあまりに把握していないことが問題だと本書で述べております。例えば、POPを作るにしても「地域限定」と書いたり、「ジャムしか知らないからジャムを売る」という供給者都合で物事を判断し、事業が進んだ結果失敗してしまいます。本書では、このような歴史を簡潔に述べ、今とこれからに必要な農業のブランド化について述べています。
3.第一次産業は独特の文化が構築されている産業です。いわゆる職人気質が強すぎることと、食べ物はなくならないという思いから、消費者のことを考えない商品づくりがされてしまいます。この理由としては「消費者との距離が遠すぎること」にあります。第一次産業の従事者はコミュニティの幅が非常に狭く、地域内でのつながりが強いという特徴があります。これにより、新しいものを取り入れる習慣がどの産業よりも遅くなり、変わらないことが日常となります。今でこそ、若い農家さんや元々先進的であった農家さんが自立できる環境ができてますが、まだまだ個人の力を強くしなくてはいけません。そして、そのためには変化に対応するしかありません。自然相手ということもあり、1日単位で変えることは不可能ですが、自身のマインドを変化させることはできるため、私に何ができるだろうか、どうやって所得アップに繋げようか、もう少し生産者に寄り添って考えていこうと思います。