あらすじ
……なぜ、お前なんだろう
当主のお世話係を命じられた新米使用人の圭太。常時手つなぎ、風呂から着替え、食事に至るまで完全介助のそのわけは…?
資産家の屋敷の使用人となった圭太。ところが当主の和臣は代替わり早々に精神を病んで土蔵に隔離され、夜な夜な奇声と共に菜園を荒らすという。ある日、ついに和臣と遭遇した圭太は、元来の実直さからそっと綿入れを差し入れたのだが、これが元で圭太は和臣のお世話係を命じらる。右も左もわからぬまま彼の手を引き、風呂の世話をし、食事を手ずから食べさせ…身なりが整えば俳優並の美形の主が新米使用人を重用する、その驚きの理由とは!?
紙書籍発売時、フェア用に書き下ろされたSSを収録した特別版!
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異能ありきのお話
大正時代という設定に苦しんだと先生談。良かった〜。こういう時代ならではの主従関係や、ノスタルジックな小物が作品に奥行きを持たせていました。洋装がまだ一般的ではない時に、主人からプレゼントされて、大切に行李に入れておく〜なんてキュンキュンするシュチュエーションでした。
Posted by ブクログ
大正ロマンでファンタジー要素あり。
とっても面白かったです。…美女と〇獣とか鬼〇の刃とか〇ェリまほとかにどっぷりハマっているせいか、今欲しいその手の萌えがギュギュっと詰まっていて(鬼もリーマンも出てこないけどw)まさにグッドタイミングな作品でした!
八千代ハルセンセのイラストも、作品にぴったりで雰囲気をあげてくれていました。
当主×使用人の主従もので、冒頭では当主の和臣は精神を病んで土蔵に閉じ込められ奇声を発しているというちょっと凄いキャラ設定。
そんな和臣のお世話係となる19歳の新米使用人の圭太は、まったく臆することなくかいがいしく、一生懸命身の回りのお手伝いに日々励みます。
…圭太がほんとにいい子。一点の曇りもない清々しい性格で、塩対応の和臣にもめげずに心のこもったお世話をします。
読み進むうちに、和臣の奇行の理由が解明されていくのですが、そういえば圭太も特異体質の持ち主で、そんな二人がめぐり逢ったのは運命なんだろうな~と思わせてくれます。まさに割れ鍋に綴じ蓋cpなのです。
主従関係が相思相愛に発展していく過程が、ドキドキでした…和臣は、圭太の考えている事だけが読めない男だし、圭太は圭太で、ご主人様に恋心なんか滅相もない!と思い込んでいるので、本当にどうするんだろうと心配させられました。
凜一や綾部など、恋の障害になる相手なのかと思わせるところも見事な展開。王道だけどお見合いで和臣が圭太の気持ちを確信するところも、どきっとさせられて面白かったです。…和臣なかなかやりますね。
最初はただ体質改善?のために手を握っていたのが、どんどん甘く恋人繋ぎのようになっていくのが良かったです。かわいくてキュンキュンしちゃいました。
最後はもうイチャコラ全開でごちそうさまとしか言えなかったです!ずっとラブラブで幸せに暮らしてほしい二人でした。