あらすじ
*注意! この短編集はすべての短編に叙述トリックが含まれています。騙されないよう、気をつけてお読みください。
本格ミステリ界の旗手が仕掛ける前代未聞の読者への挑戦状!
よく「叙述トリックはアンフェアだ」と言われてしまいます。これが叙述トリックというものの泣きどころです。
では、アンフェアにならずに叙述トリックを書く方法はないのでしょうか?
答えはノーです。最初に「この短編集はすべての話に叙述トリックが入っています」と断る。そうすれば皆、注意して読みますし、後出しではなくなります。
問題は「それで本当に読者を騙せるのか?」という点です。最初に「叙述トリックが入っています」と断ってしまったら、それ自体がすでに大胆なネタバレであり、読者は簡単に真相を見抜いてしまうのではないでしょうか?
そこに挑戦したのが本書です。果たして、この挑戦は無謀なのでしょうか? そうでもないのでしょうか?その答えは、皆様が本書の事件を解き明かせるかどうか、で決まります。(「読者への挑戦状」より一部抜粋)
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Posted by ブクログ
叙述トリック入門編という意味では面白かった。反面、本格ミステリー好きには物足りないだろうし、高い評価は得られないだろうなと思う作品。なくてもいいけど食べたら食べたでそれなりに美味しいお茶菓子みたいな小説。
わざわざ最初に太字で語るあたり、そこに意図が含まれているのだろうと思って読めば、簡単に気付いてしまうのでまあまあフェアかつ難易度低め。理不尽なところもあり、総合的には3.5くらいかな。挑戦状好きだから+0.5
せっかくなので1話ずつ。
ちゃんと流す神様は、それしきのことで仕事止めてまで調査しないだろうという呆れる展開が、老後の趣味として働いている人たちだから暇つぶし的に盛り上がったのだなという伏線になっててよかった。
何かが詰まって業者が来る前にこっそり片付けられた→排泄物ではない、見つかると恥ずかしいもの→妊娠検査薬は細いから詰まらないだろうし、詰まるくらいのサイズでたまたま落ちそうなものとなるとまあ…というわりと導きやすい展開も導入の一話らしい。
羽海ちゃんはそこまでして隠さんでもよかったのでは。そのためにわざわざ窓から侵入するバイタリティがあるから探偵助手に向いてたとも言える。
この本の途中で別紙が複数人と気付いて、助手が「共通する一人の人物」と思い、この章だけ助手いないよな、の解決が後半の「うーちゃん」(ただし苗字は異なる)というのはちょっとずるい。
背中合わせの恋人は、一番面白かった。絶対誤認だよなと思いながら読んでても、両片思いのすれ違い展開がベタで好き。結局お互い好みの顔なのかよというある意味運命な二人。上手くいってよかったね。
閉じられた三人と二人。ここで序盤のヒントがあまり機能していないことに気付いて、もしやあとがきが…と思い至った。クローズドサークルの不可能殺人!とワクワクした気持ちを返してほしい。あと映画館でこんなに喋ってるやつがいたら絶対に許せない。映画館で事件が起きるぞ。
何となく買った本の結末は、アル中の親父を先に殺してくれと思わずにいられなかった。そんな程度で飲んじゃう覚悟なら、誰か他の人に誘われてたとしてもいずれそうなってたよ。暴力受けてても家族だから愛が少しでも残ってたのか?逆恨みすぎて可哀想。叙述トリック自体は簡単だった。
貧乏荘の怪事件は、ヒント通り名前書き出してたら気付いてたやつ。しか印象がない…。そこまでする読者はあまりいないだろうから、読み流すタイプの人ほど騙されるのかも。かっこつけてスーツ着るイケメンの外人(ボロアパート住まい)ちょっと可愛いな。
ニッポンを背負うこけしは、ターゲットがいきなりマイナーなこけしという時点で、本当の犯人には選ばれない=模倣事件で真犯人の炙り出しがつながり、そうなると身内が犯人で、別紙さんたくさんいるから結託してたんかなと。五人肩車が現実的かはわかりません(笑)政治的思想絡める必要があったのかは疑問。
あとがきは、はっちゃけててわりと好きでした。作者を好きであればあるほど楽しめたかもしれない。この人の著作を何冊か読んだ上で読めてたらもっと面白かったんだろうな。と後悔。
各話の叙述トリックだけでなく、挑戦状で伏線を貼りあとがきで回収する流れは、一冊の本として完成度の高い構成で好き。表紙も作者のことが好きなら絶対にやっとしちゃうやつ。未読の人に勧めるなら何冊か作者の本読んでからの方がいいよと言いたい。
Posted by ブクログ
・叙述トリックはずるいという観点はこの本の冒頭を読むまで思ったことなかったが、この本の短編を読んで本当にそうだなと思った
・言ったもん勝ちじゃん
・実はこうでしたって言われても、はぁそうですかとしかならん
・背中合わせの恋人は普通に物語として好きだったし、叙述トリックの内容自体も納得感あった
・あと貧乏荘のトリックは1本取られた
・あんな長い名前最初と最後しか読まないわ
Posted by ブクログ
いやーーー名前のやつみたいなの好き!!ただし名前のやつに引っかかるからこそ、ヒントの順番を誤認してあとがきも1つのお話という設定を無駄にしてしまった。
あと何故か探偵がいっぱいいるのではという予感はしてた、当たってた。
楽しく読めて楽しい!(当たり前)
Posted by ブクログ
文章読んでもすぐに忘れちゃう…
叙述トリック読んだら脳トレになるかなーなんて思いながら手に取った。
冒頭に著者からの挑戦状で始まり、違和感をpickupしながら読むぞーと思いつつ、結果的にはただただ楽しんだだけになってしまった。
それもよしと挑戦状には書いてあったからまぁいいか。
別紙さん、多才な人だなぁと思っていたら5人いた。笑
Posted by ブクログ
おもしろい!
おもしろいのだが、なぜだか合わないな……と感じる。なんでだろう?文体?
ミステリー小説を読んでいて叙述トリック物のミステリーに当たるとすごく嬉しくなる一方、叙述トリックという特性上どうしても人からオススメしてもらう事ができないというジレンマがあったが、この本は先に「全ての話に叙述トリックが含まれている。」と明言したうえで作られておりその上でおもしろかったので、作者の意地を感じた。
トリック自体は本文にそれなりにヒントや違和感があったので少し頭を捻れば簡単に解けるものだったのだが、それでも謎の解明が行われた時はとてもスッキリして楽しかった。
「なんとなく買った本の結末」でオブラートに包まれたコーラアップの話が出てきたのだが、つい最近母親と昔はコーラアップにオブラートがついてて……という話をしたばかりだったのですぐに真相に気がつけて、人生の伏線回収みたいだ……!と1人で勝手にニヤニヤしていた。
Posted by ブクログ
叙述トリックの存在を公言するという本書のテーマであったり、各話のトリックにとどまらず一冊全体を通してこちらを騙しに来る仕掛けを用意していたりなど、かなり先鋭的な仕掛けを行なっており、楽しく読むことができた。
ただ各話に目を向けると、トリックが判明する前後で事件に対する私(読者)の受け止めがあまり変わらない話が多いと感じたのは、うーんというポイント。
Posted by ブクログ
叙述トリック大好きだけどあれってベースの話に深みが無いと成り立たないんだなと感じた。見破るぞってまさに著者からの挑戦状に受けて立つ人にはおすすめ。
Posted by ブクログ
叙述トリック系
最初から叙述トリックであると明言される読者への挑戦状が詰まった編集
うわ騙されたーを味わいたかったですがそこまで味わうことが出来なかったですが面白かったです
Posted by ブクログ
試みはとても面白いと思いました!
...が、トリック云々の前に
ミステリーなのにシリアスほぼ0でコミカルに
全振りなのが私には期待はずれでした。
私は表面はコミカル寄りでも芯はシリアス寄りな作品が好きなのですが、コミカルな作品が好きな方には良いかもしれません。
いざ本編が始まったら、「なんか、私が求めていたものではなかったかも?」という感覚になってしまいましたが、まえがきのような章を読んでいる時はワクワクしました。トリックは好みじゃなかったですが、著者の文章の書き方自体は結構好みでした。
私の思う“良い”叙述トリックは、
地味でシンプルな種だけど、読者がつい固定観念で勘違いしてしまいそうなところをついたものであり、
めちゃくちゃ突拍子もない設定を入れ込むことで読者が想像しづらい形にすることで誤解を生もうとするやり方は求めていたものではありませんでした。
ちなみに著者の作品を読んだのはこれが初めてだったのですが、軽妙な会話の流れは少し伊坂幸太郎さんっぽさを感じました。本気の(?)似鳥さんの作品を読んでみたいと思ったので、ぜひ他の作品も読んでみようと思います!