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Posted by ブクログ
漠然と死ぬって怖いなとか、まだ死ぬには早いな、もったいないなって考えたことがあり、題名にも惹かれたので読んでみた。
この本によると、生き物が死ななければいけない理由は2つあり、①食料や生活空間の不足、②多様性のため。前者は結果論であり、死ななければならない根本的な理由ではない。
生き物の激しく変化する環境の中で生き残る仕組みは「変化と選択」であり、多様性を確保するためにプログラムされている。
実際に、生物的な歴史の中で他の生き物が環境に適応し、進化してきたように、死に対してショックを受けるという人の感情も変化と選択の進化の過程で獲得してきたものである。人の進化の過程で、自分だけが生き残ればいいという「利己的な能力」より、「集団や全体を考える能力」の方が重要であり、選択されてきた。
自分1人だけではもちろん生きていけない。学校でもスーパーでも、どこに行っても誰かがいることで世の中が成り立っている。そう考えると、もちろん自分の人生は重要にするけど、同時に他の人の人生も豊かにできるのであれば自分の人生はもっと素晴らしくなるんじゃないかなと思った。それが集団や全体を構成する1人の役目なのかと。