【感想・ネタバレ】汚部屋そだちの東大生 (2)のレビュー

あらすじ

「東大入って自分だけ幸せになろうだなんて、ママ許さないからね!」

7年間壊れたままの自宅トイレ。包丁やまな板はゴキブリの通り道。そんな家にやがて「パパは来なく」なり、私は美しいママとふたり暮らしに。
センター試験前は極寒の部屋で、折りたたんだ布団を机代わりに受験勉強。ママが望むから東大に入った。
…じゃあ私は? 本当はどうしたかったのか。

私はずっと…ただただ「普通の生活」をしてみたかった――。

東大卒作家の半自伝的、毒親との共依存ものがたり。

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今この瞬間も幸せでいますように

私は主人公の母親的な人と同世代だと思う。女性としてキラキラした時代、見た目が良くて深く考えないふわふわした女性がもてはやされ、チヤホヤされるのが当然だと思い、割りのいい男と出会い、結婚退職すれば当たり前のように幸せになれると信じていた時代の女性。私はキラキラしていなかったから、男の人は当てにしにない生き方を選んだが、これといって深く考えず、男が当然幸せにしてくれると思っていた同世代の女性は本当に本当に幸せになったのか気になっていた。本当に幸せになった女性もいるのだろうけど、この作品の母親的女性は、そうではない現実的な一例ではないかと感じた。そんな母親的な女性から産まれても、作者さんは知性を持って大人になれて、本当に良かったと思う。今でも自分の力で穏やかに暮らしていることを願わずにはいられない。本当の優しさは人を幸せに導くが、優しさがいつも正義ではないということにも気付かされた。

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2021年08月09日

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