【感想・ネタバレ】鎌倉うずまき案内所のレビュー

あらすじ

『木曜日にはココアを』で第1回宮崎本大賞を受賞し、『お探し物は図書室まで』で本屋大賞にノミネートされた人気作家・青山美智子氏の最新文庫です。主婦向け雑誌の編集部で働く早坂瞬は、取材で訪れた鎌倉で、ふしぎな案内所「鎌倉うずまき案内所」に迷いこんでしまう。そこには双子のおじいさんとなぜかアンモナイトがいて……。YouTuberを目指す息子を改心させたい母親。結婚に悩む女性司書。クラスで孤立したくない中学生。気づけば40歳を過ぎてしまった売れない劇団の脚本家。ひっそりと暮らす古書店の店主。平成の始まりから終わりまでの30年を舞台に、6人の悩める人々を通して語られる、心がほぐれる6つのやさしい物語。最後まで読むと、必ず最初に戻りたくなります。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

読書が趣味です。
というと、大抵好きなジャンルと作家を聞かれる。
好きなものは何か。聞かれて初めて考える。残念ながら咄嗟に出てくるほどの頭の回転は持ち合わせておらず、特に期待されてる質問でもないだろうに、無駄に考えて時間をかけてしまい、結局焦ってベターな答えを出してしまう。
こういう時に、ベストの自分の好きなものを答えれなかった気持ちと、相手に待たせてしまった気持ちで軽く落ち込む。
だって、本は世の中にたくさんあるから、相手が好きな本を知ってるのかどうかわからないし、会話だから興味あるものを話したいし、言った本を知らない人に話を広げるほどの知識はないし、そもそも普段本を読まない人が知っている本ってなんだ??って頭で繰り広げたら時間が経ってる。(え?めんどくさい??考え過ぎ??)

だから、その時の為に答えを用意しておく対策をするようにしてる。
作家はともかく、好きなジャンルってなんだろう?ファンタジーが好きなんだけど、恋愛要素も大抵のものに入ってるし、ミステリーっぽい要素もあるなぁ、現実的なところにファンタジーみたいな要素もあるやつも好きだしなぁって考えたらどの要素も好きだし、好きなジャンルわかんないや。ってなる。もはや、小説なんて全部ファンタジーじゃない?って思ってた。

本書を読んで、たくさんの共感あった。その一つが“想像の中で創る話なんだから、考えてみたらどんな小説もみんなSFみたいなものなのかもしれない。“(p386)というフレーズ。
言って貰いたかったことを言ってもらえた。そうそう、自分もこう思ってたんだよ。嬉しいな。
そんな気持ちにたくさん出会えた。登場人物も違うのに、自分に向けて書かれたんじゃないかな。って思った。黒祖ロイド先生ありがとう。

読み進めて行くたびに、何度も振り返った。ゆっくり時間が巻き戻って行くそんな感覚を持って。どんどん登場人物が好きになって行く。人の繋がりがその人自身を変えて一部になって形成して行く。あの言葉には、そこに行き着くまでの過程があって出た言葉なんだな。とか、だんだんと登場人物の過去と未来が混じり合って、読んだ後も発見があって楽しくて、違った目線でまた読めた。
青山さんのパッケージも見るのが楽しい。この人がきっとあの登場人物だなとか。時間も螺旋も表現してるのかとかね。この一冊で考えることがたくさんある。こういうのが好みだと気づいた。

本書を読んで決まったことがある。
好きなジャンルを聞かれたら、今度からは群青劇と答えよう。ジャンルで合ってるかわからないけど。
そして、好きな作家はと聞かれたら、青山美智子さんだと答えよう。

これで有意義な時間が出来そうだ。

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2025年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

古い時計店の地下にある「鎌倉うずまき案内所」。
そこには双子のおじいさんとなぜかアンモナイトが( ・.・ )笑
平成を6年ごとにさかのぼって書かれていて、悩める人々がここへ辿り着き、訪れたあとには「気づくこと」でやさしく強くなる。

それぞれ短編なのかなと思っていたら何かしら前回のお話に出てきた人やものが登場したりしている。
、、って簡単に思ったけど2話目を読みだしたら、2話に出てきた人のその後が1話に書かれているではないか!!( ˶'ᵕ'˶)
こういうの好きだわ~!おもしろい!!!

でも2話のお母さんが息子の小さい頃を思い出して懐かしんでて、私も今こんなに「ママ、ママ」言ってくれるのってあとちょっとしかないんだよな。大事にしないとなとなんか少し切なくなった( ;꒳​; )

読み終わって最後に巻末の年表を見てあの人があの時に出会ってて!!とかとにかく色々びっくりで!!(語彙力)
平成をさかのぼってかかれているお話だけど、これは逆から読んだら更に面白く読めちゃうし二度おいしいദി ᷇ᵕ ᷆ )♡
しかし黒祖ロイド先生は最終話読むまで勝手に男性だと思ってました(•ᴗ•; )

青山美智子さんほんと読みやすい♡
早く他の作品も全部読んでみたいです(*^ᴗ^)

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2025年09月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

マーちゃん「何かを残すためじゃなくて、この一瞬一瞬を生きるために、私たちは生まれてきたんだよ。生きるために生きるんだよ」

このセリフ、痺れました⚡❤

青山美智子さんの作品、本当に大好きです。素敵な出逢いを下さり、ありがとうございます

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間関係などで悩んだ人が案内所に迷い込み、ヒントをもらうことでそれぞれ向き合っていく短編集。
この時の人は、後々こうなったんだというのがわかって読み返してみたとき面白かったです。
それぞれの悩みに向き合った結果(結末?)が、個人的にうーんとなるものもあって、話が繋がることを楽しむで終わってしまった感がありました。また例えば結婚したり子供ができたらまた読み方が変わるのかな。

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2025年10月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

章ごと時代が遡っていくので、出てきた人物の過去や思いを時代を戻り知ることが出来てそう繋がるんだと驚きが多い作品でした。
数ヶ月かけて読んでしまったので、前の章に戻りながら読んだが、一気に読んだ方がより面白く感じたかもしれない。
最後に年表が載っているので、それを見ながら再読をしたら又それぞれの登場人物の見方が変わってくると思う( ˊᵕˋ )

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2025年07月16日

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