あらすじ
【内容】
世の中には、とても敏感な人や繊細な人が多くいます。
最近ではHSP (Highly Sensitive Person)と呼ばれ、統計的には5人に1人があてはまるそうです。
「いつも他人の目を気にしている」、「先のことを考えすぎて不安」、「空気を読みすぎて疲れる」。あなたも、そうかもしれません。
また、コロナ禍のもと、敏感過ぎるために、外に出ることも人に会うことにも臆病になっている人は少なくありません。
しかし、日常のちょっとした習慣や考え方を変えるだけで、心がスーッと軽くなり、ストレスは消えていきます。それが“鈍感になる練習”です。
鈍感力を上げれば、「気にしない」「考えすぎない」でラクに生きることができるのです。
「相手に合わせなくていい」「自分をよく見せようとしない」「何も気づかないふりをする」「きっと誰かがやってくれる」――そう考えるだけでも、人間関係や職場でのストレスをためず、前に進むことができます。
本書では、繊細で敏感な人に向けて、あえて“鈍感”になる心のトレーニングを教えます。
【目次】
序 章 「気にしすぎ」「考えすぎ」で悩んでいる!?
第1章 「繊細」で「敏感」な人が困っていること
第2章 「鈍感力」を上げれば、ラクに生きられる
第3章 鈍感になる練習1 「いい人」をやめて、「あまり気の回らない人」を心がける
第4章 鈍感になる練習2 不安や心配ごとは、現実には起こらない
第5章 鈍感になる練習3 ムリに反応しない、比べない、引きずられない
第6章 鈍感になる練習4 自分がやらなくても、他力本願でうまくいく
第7章 鈍感になる練習5 成功か失敗か、損か得かでクヨクヨしない
第8章 鈍感になる練習6 完璧・理想を捨てて、自分にがっかりしない
【著者】
1960年静岡県生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。同大学院教育学研究科博士課程を経て現職。
専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)で新潮学芸賞受賞。
『声に出して読みたい日本語』(草思社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞、シリーズ260万部のベストセラーになり日本語ブームをつくった。
『大人の語彙力ノート』(SBクリエイティブ)、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)などベストセラー多数。著書発行部数は1000万部を超える。
NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。コメンテーターとしてもテレビ出演多数。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
5人に1人の割合でいると言われている、人一倍繊細で敏感で空気を読みすぎる、HSP。
優しくて完璧主義な人に多く、良い面もたくさんあるように感じていたけれど、本書の指摘にそのイメージを覆された。
空気を読みすぎるというのは、空気を読むとのとは違う。
空気を読みすぎると、被害妄想や余計なことばかり考えてしまい、結局何も言えず場を気まずくさせる。
完璧主義も同じようなことが言える。
全ての場面で完璧主義な人はほとんどいない。
プライベートの些細なことにはこだわるけれど、意外と仕事では大雑把な部分があったりする。
社会的に利益がある、貢献できる場面でいかにこの繊細さを生かしていけるのかにもっとフォーカスして向き合っていくのが大事だと思った。
Posted by ブクログ
最近「繊細さん」という本が売れているらしい
です。
些細な事に気をかけてしまう姿勢に「私もある」
と共感を得ているとか。
しかしそれでは日々疲れてしまいます。
意識的に鈍感になれるのです。要は考え方次第
でラクに鈍感に生きることができるのです。
漫才コンピ「ぺこぱ」の「ノリツッこまないボ
ケ」にある「とは言い切れない」もその一つで
す。
「あー、これで追い込まれてしまって絶望だ」
とは、言い切れない。なぜなら・・・・。とい
う考え方です。
他にも有名なエジソンの「失敗したのではない。
この方法ではないということが分かったことが
前進なのだ」の言葉も考え方次第です。
考え方一つで人生はいかようにも解釈できるこ
とを改めて知る一冊です。
Posted by ブクログ
明治大学の教授である著者が、鈍感になるための方法が教えてくれました。日々いろんな生徒に向けて鈍感力を磨くトレーニングをされているようなので、説得力はあるかなと思います。
印象に残ったのは、完璧主義に関するお話しです。大切なのは、気にしていることが本当に気にした方がいいことなのかを判断すること。大切なことに気を遣うのは問題ないですが、どうでもいいことに気を遣っても無駄。両者を見定められるように、日々自分に「気にするところはそこじゃねぇよ!」とツッコミを入れていきたいですね。
自分が気にしすぎる性格だと自覚している方は、ぜひ読んでみてください。いろんなことが書いてあるので、一つくらいはタメになることが書いてあると思いますよー。
Posted by ブクログ
家族の中では繊細な方だし、その分他人の言動やちょっとした機嫌の良し悪しがわかってしまう。そもそも人を観察、分析するのが癖というか条件反射的に備わってる。
同じ空間にいる人がギスギスしてるとすごく疲れるし、楽しくしたいからみんなの喜ぶような話題提供には心を砕いてきた。
が、もうそんな必要はない。他人の感情まで自分が責任を持つ必要はないんだと思った。
あ、この人は今こういうことを望んでる!とわかってもはっきり言われるまで気づいてないフリをする。お願いされた上で考える。
それくらいでちょうどいいのだなぁと思った。
自分が変わろう変わろうと思っていたが、この感性はそのままに。日常のいろんな場面で割と気負いすぎなくていいということがわかった一冊だった。
Posted by ブクログ
今の日本は査定社会であるという言葉がとても印象的だった。さらに、今の日本は不寛容な社会でもある。自分自身、昔に比べて、必要以上に気を使って、周囲の目を気にする習慣が身に付いてしまっているのを感じる。
そんな息苦しさを感じているときに本書を読んで、少し心が軽くなった。もっと鈍感になっても良いと思えた。HSPの人達のように気質的に敏感な場合は難しいのかもしれないけれど、社会の風潮に適応するために敏感であろうとしている人には、自分の考え方を見つめ直す良いきっかけになる本だと思う。
おすすめはしません。
購入にあたって、一度書店等で本商品の中身を見てから購入を決めたほうが良いでしょう。
HSP関係の本を購入するのはこちらの本が初めてでした。
タイトルに惹かれたのもあり、電子書籍で購入してみましたが内容は残念でなりません。
【鈍感になる練習】というタイトル(本題)だと思うのですが、「繊細な方はこういう所がある」という切り口の次には「○○(歴史上の人物)はこう言っています」という話しがだらだらと書かれます。
例えば、切り口が2行で書かれているとして、この「○○はこう言っています」という雑学は3倍~4倍の行数で長々と書かれ「だからこうなんだ」という結論が書かれる。
雑学がメインの本であり、(繊細さんに向けた)【鈍感になる練習】は雑学に埋もれ、何を伝えたい(教えたい)のか分からない本でした。
「この方はHSPがどういうものなのかちゃんと理解しているのかな?」とそんなことばかり読みながら考えていました。
本書の最後の方にこんなことが書かれていました。「考えすぎる人に『考えるな』と言ってもそれこそ禅門答です」と。
私は「本当にそうだよ『鈍感になんてなれないよ』」と思いながら、最後までこちらの本を読み切り、この感想を書き連ねております。