あらすじ
1960年代後半。芳郎は東京で下宿生活を送る高校生だ。酒や煙草、夜遊びに耽る毎日だが、その心には母への憎悪が深く影を落としていた。童貞を捨てた彼は性にのめりこみ、やがて運命の女、由美子に出会う――。無軌道な少年時代と実母との確執とを赤裸々に描き、「この作品こそ自分自身」と著者に言わしめた唯一の自伝的作品であり、遺された数多の作品世界の原点ともいうべき特別な長編小説。(解説・小池真理子)
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Posted by ブクログ
作者の自伝? 田舎から東京に出て下宿して、ひたすら飲んでナンパして…という自堕落な高校3年生。あるとき出会った由美子という女の子にのめり込み、一緒に暮らすようになるが…
さすがに高3でこれはすごいなあ。60年代くらいの青春だろうか。
作者も由美子も別々の形で気持ちが欠損しているようで、互いの気持ちを埋めあっている間はよかったんだけど、やがてたがいに傷つけ合うようになる。どちらかというと由美子の方がエキセントリックな感じ。
かなりの長編のなか、ほとんどが由美子との世界。これが2年足らずの出来事? と考えると濃密な日々だなあ。
文庫、778ページ。
Posted by ブクログ
めっっっちゃ分厚くて、こんなに自分の経験書けてすご!って感じ。ただこいつ嫌いやな〜こんな人絶対好きにならんな〜と思いながら読んでて最後まで嫌いだった笑 女も女。笑
Posted by ブクログ
60年代を生きた著者の青年時代の私小説。一人の女性を愛し、その裏にある母親との葛藤というのも絡み合って物語を複雑にする。
私の好みではないけれど面白くないわけではない。