あらすじ
「極楽浄土」それは転花の新たなる可能性?
光の差さない絶望の世界で、
人々は人間を植物に変える「転花」という技術に希望を抱いていた。
転花の手術を受けたトーシローは、
完全な植物である「霊花」となるまでの残された2年間を
懸命に生きようとする。
そんなトーシローの前に、完全に「霊花」となっても
動き回るアイヴィーが現れる。
アイヴィーとの心の交流を経て、
生きることの意味を見出したトーシローだったが、
そのトーシローもまた、意図的に力を持たされた存在だった。
その秘密を探るため、ヨミコはある寺を訪れるが……
期待の新人が放つ本格SFマンガ!
ぶ厚い雲に覆われ陽が差さなくなった遥か未来の地球。ほとんどの植物が枯れ、人類は「酸素不足」と「貧困」といった二つの問題に直面していた。そんな時、人類は「転花技術」という「人を植物に変える技術」に希望を見出した。この手術を受けた者は、約2年間の歳月をかけて徐々に植物へと変化していくが、その代わりに国から一千万円の補助金が下りる制度となっている。生きる希望も見いだせぬような世界で、主人公の神谷十四郎(かみやとうしろう)は、自ら転花技術を受けることを望むが…。
読めば緻密に作りこまれた世界観と設定に感銘を受けること間違いなしです!この作品では、「貧困」と「酸素不足」といった現実味のある問題を軸に、国民と国の対立がリアルに描かれております。また、そこに「転花技術」と呼ばれる非現実的かつ斬新な設定が上手く絡められており、読んでいて「本当に将来こんな世界になってしまうのではないか?」と感じるほどのリアリティのある内容となっております。
こちらの『フールナイト』、SF好きの方は是非ご一読ください!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
やっぱおもしれー!!
社会観や倫理感だけでなく宗教観にも突っ込んできつつも理解しやすいしおもしろさが失速しない!
帯に「人類にとって"救い"とは一体なんなのか?」って書いてある。謝りたかった人に謝る、仇を討つ、生き残る、花になる…本当になんなんだろう。
駅の中にある本屋ではフールナイト10巻があったであろう平積みスペースが空、2件目は店員さんに探してもらって見つかった。人気を感じてうれしい
Posted by ブクログ
近未来ファンタジー。
今回は場面が2つに分けられて進んでいたが、ヨミコ方面の話はこの漫画とは別の独立した話のように思えた。隔離された環境というのもあるだろうが、仏教的な要素と人が樹になるという世界観の相性が良過ぎて、そちらに引きずられたような印象。
色々動きはあったが、巻を通せばつなぎの巻だった様子。次巻以降に話が動きそうなので気になる所。芦原と雪間の関係性などは明かされるのだろうか。
Posted by ブクログ
…確かに解脱するための六道輪廻には植物無い。解脱できないから接ぎ木で極楽浄土へ至れるはずない!と言い出すのも無理はありません。
でも御神木はあるから、仏にはなれずとも神にはなれるのでは?と思ってしまいました。天国と極楽浄土は違うか。。キリスト教だと罪人のほうに天国の門は開かれやすいとかなんとかだし…宗教は難しい。
それも巻き込んでくるフールナイトは面白いです。芦原さんと雪間さんにそんな繋がりが…!
ムクルくん、ずっとあの花畑にいるんだなぁ。
木造建築が好きだから寺にいる人、煩悩塗れで好きでした。出家してるんじゃないの?