【感想・ネタバレ】君と、君がいる彼方のレビュー

あらすじ

相原孝之は一級建築士で、妻の貴美子と中学1年生の娘・美加、小学2年生で料理好きの息子・康文の4人家族だ。ある日、息子が車にはねられ意識不明の重体に陥るが、時を同じくして、孝之の不倫や娘が学校でいじめられていることが発覚し、家族は瓦解寸前に。そんなとき、認知症の老人が相原家の前に何度も現れ、孝之の心にさざ波が立つ。孝之には幼い自分と母を捨て駆け落ちした父親がいたのだ。一方、康文の意識が戻らない中、老人とのふれあいを重ねるうちに、貴美子と美加の2人は驚くべき事実に気づくことに……。
不倫、いじめ、交通事故、そして認知症老人の作る手料理――崩壊寸前の家族に訪れた奇蹟の13日間。江戸川乱歩賞作家が満を持して贈る書き下ろし感動長編小説

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

序盤は、旦那が浮気をし、妻はそれを知りながらモヤモヤしつつスポーツジムで知り合った男にときめいている。
娘は、突然周りからいじめを受け暗い毎日を送っている。
そして突然の息子の事故。

このまま家庭は、崩壊していくのだろうか…
展開が気になり、ここからは一気読み。

中盤は、認知症の老人が家の前に何度も現れて
まさか夫の父親なのか…
似てはいるが…と探り合い…
老人とふれあううちに料理の腕が一流であり、割烹料理中心のレシピが目白押し。

妻と娘だけがわかる気づき。
そのうち夫も。
そして確信する。

終盤になると何度も涙する。
不思議な世界観なのだが、こういう展開だったとは…
新たな感動を覚えた小説だった。

0
2021年11月10日

Posted by ブクログ

「勝手な男だなぁ!」って、
父親である孝之に少しイラッとしながらも、
読み進める内に、先が気になり、
だんだん夢中になっていった。
最後は少し涙が出ました。

***ネタばれ***
おじいちゃんは、結局のところ、
孝之の蒸発した父とは無関係だったんだろか?
個人的には、バラバラになりそうな家族を、
生死をさ迷っている康文が、
孝之の父の肉体をかりてやってきて、
蒸発したままの祖父ごと家族を取り戻そうと
したのかな?と、勝手に思いました。

家族の再生の人間ドラマの中に、
ちょっとSFが合わさった、
いい感じの小説だった。

0
2021年07月04日

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