あらすじ
時間の不思議に思考をめぐらせる「時間論」。時間を追究していけば、空間の謎に直面することとなる。私たちが、あってあたりまえだと思っている空間は、本当に実在しているのだろうか? 物理の根本原理にして、時間と空間を同じ次元で扱う相対論。その本質を直角三角形のピタゴラスの定理で咀嚼するなど、予備校のカリスマ講師ならではのシンプルな解説で空間の謎に迫る。この試みは、さらなる時間の不思議や、時間・空間と生命の関係にまで拡がっていく。ポスト時間論としての「空間論」がここに開拓される。
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Posted by ブクログ
【2020年の今、時間と空間の概念はアンシュタインやベルクソンが想像だにしなかった様相を呈している】(文中より引用)
最新の科学と哲学を優しく紹介しながら、時間と空間の存在について考察を重ねた一冊。著者は、東進ハイスクール講師とSF作家の顔を持つ橋元淳一郎。
『TENET』や『インターステラー』が好きな人にはたまらない作品。SF小説を読んでいるかのような錯覚に襲われながら、現代科学がとてつもなく摩訶不思議なところに没入しているのを体感することができました。
読んでもよくわからないというのが☆5つ
Posted by ブクログ
時間と空間は深く関連しあっているし,それぞれが軸を持っている.
時間は記憶がないと存在し得ないというのはなるほど.(我々は過去の情報を脳内にある程度留めておけるから差分を計算することが出来,違いに気づくことができる)
相対性理論を簡単な可視化で理解させ,時間と空間の話を情報と生命にまで展開する著者の視点はとてもおもしろい.