【感想・ネタバレ】敗北への凱旋のレビュー

あらすじ

終戦から間もない降誕祭(クリスマス)前夜、焼け跡の残る横浜・中華街の片隅で、隻腕の男が他殺体となって見つかる。犯人と思しき女性は更に娼婦を殺したのち自らも崖に身を投げて、事件は終結したかに見えた。しかし、二十年以上の時を経て、奇妙な縁からひとりの小説家は、殺された隻腕の男が陸軍大尉で、才能あるピアニストでもあった事実を知る。戦争に音楽の道を断たれた男は、如何にして右腕を失い、名前を捨て、哀しき末路を辿ったのか。そして、遺された楽譜に仕組まれたメッセージとは──美しき暗号が戦時下の壮大な犯罪を浮かびあがらせる推理長編。/解説=米澤穂信

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Posted by ブクログ

ネタバレ

美しいミステリ。美しい暗号。
戦後の混乱の中の一つの殺人事件。二十数年後にその被害者のことを知り、それを題材にしようとする小説家。雑誌掲載を止めさせようとする謎の女性。

全滅が予想される出撃の前夜、月明かりの中で指を重ねて運指を伝えるシーンがあまりにも美しくて、悲しくて、心に残った。

0
2023年09月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

解かれた暗号が暗示する、空前絶後の殺人事件。これはすごいや。筋の運びは偶然だよりが過ぎる気もするが、その分、メインプロットの展開には無駄がない。なんというか鮮やか。

0
2021年02月27日

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