あらすじ
●成果を出せなくなった人を、あの企業はどう変えた? ●「ミドル活躍で伸びる会社」の共通点を徹底解説! 長年、企業を悩ませている「働かないおじさん=成果を出せないミドル社員」問題。テレワークが進んだ昨今は、成果を出せる社員とそうでない社員に二極化し、企業側も、年功序列でパフォーマンス以上に高い給与をもらっている彼らにどう対応すべきか、判断を迫られている。しかし、政府の働き方改革実現会議で有識者議員を務めた著者は、働かないおじさんの本質は「“変化に対応できないこと”にある」と言う。そのため、企業が変化に強い社員・風土を育てられなければ、今いる働かないおじさんをリストラしても、第二第三の「働かないおじさん」が生まれ続けるだけだと言う。そこで本書では、ミドルシニア層を活用しながら、働き方改革や業務改善に成功している各種企業の事例を解説。読めば「ミドル活躍で伸びるすごい会社」の共通点が見えてくる!
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Posted by ブクログ
感染症対策の影響により、昨年からのICT技術の急速な導入になんとかついていくため必死に学びました。実際に利用してみると、大変便利であり、なぜもっと早くから意識していなかったのかと思うばかりです。タイトルは「おじさん」となっていますが、結局のところ性別、年齢に問わず当てはまる人がどこの会社にも一定数いるということでしょう。
私は教育現場の人間です。私たち教師は、生徒に対して、「知らないことは自分で調べよう」「何事にも興味を持とう」(ちょっと言い方は古いですが…)と伝えています。その教師が「苦手だから…」とかいいながら向き合おうとしない人がいるのは残念なことです。教師はなんでもできるスーパーマンではありません。しかし、学ぼうとする姿勢があるかどうかは生徒は見ていればわかります。世の中の変化についていける人材育成のために、学校という現場はつねにアップデートしていかなければならないと思います。本書によると、いわゆる「ダメにするおじさん」達をなんとか上手に取り込んでいかなければならないという内容が書かれています。もちろんその通りなのですが、その「おじさんたち」をなんとか動かすように考えるのも疲れます。自ら学んでいただけないものでしょうか?なにか提案しても、必ず「マニュアルを作ってくれ」といいます。現在マニュアルのようなものはWEB検索にてほとんど探すことができるため、作成する側の時間を考えない発言にはストレスが溜まります。私自身も自分で調べて少しずつできるようになってきました。
私は現在45歳です。いつの時代も学び始めるのに遅いということはありません。私たち教師も学び続けなければならないでしょう。
Posted by ブクログ
感情が出るが、おじさんにも言い分はある。
だが、現状をかえないといけない。
経営者も社員もそれぞれにあった環境とこれからを生き抜くイノベーションを起こす人材を育成しなければならない。
意味がないリモートvsリアルの対立や
おじさんと若手のバランス。
課題は多い。
Posted by ブクログ
日頃から50代の職員の働き方等に疑問を持っていたので、読んでいて納得することが多々あった。事例も多く載っていてわかりやすく、自分の職場でも実践していこうと思う。
Posted by ブクログ
働き方改革の政府委員も勤めた著者による、企業の中間管理職の問題点について述べた本。企業の改革を阻止しようとする粘土層と呼ばれる中間管理職が、会社経営の害となっているが、単にこれを排除しても問題は解決しないため、この粘土層の再教育、再登用が大事であると述べている。この構図は理解していたが、あらためてデータを基に、考え方を整理することができた。
「2020年3月時点ですでに170万人が「初テレワーク」を体験していた」p4
「多くの経営層が政府に対して「解雇要件をゆるくして自由に社員を辞めさせられるようにして欲しい」と望んでいます」p6
「「みんなで渡れば怖くない」ではなく「みんなで渡らなけらば怖くない」とばかりに変化を拒んできました。その中核にいる抵抗勢力、粘土層と呼ばれる人たちが「おじさん」なのです。変化を拒む層は「同質性の塊」で、そのままでは様々なリスクをもたらします。同質性とは多様性の反対にあるもの。多様性がイノベーションの条件であることはよく知られています」p7
「同質性の最大のリスクは「集団的浅慮」が起きることです。これは集団が個人の総和よりもレベルの低い意思決定をしてしまうことを意味します」p8
「「いかに長時間戦って勝つか」から「いかに労働生産性を高めて勝つか」の勝負」p41
「オンラインでは「空気を読む」という行為ができないので、結果、「空気を読まない発言」が増える。これがとてもいいなと思っています」p52
「高度成長期に発展した、45歳以上の男性が多い会社を、私は「昭和レガシー企業」と名付けています。ミドルシニア社員の働き方について課題を抱えているのは、ほとんどがこのタイプの会社です。変化を促す仕組みやルールを導入するとき、最大の抵抗勢力になるのもこのミドルシニアたちです」p63
「出版社にAとBという2人の編集者がいたとします。Aは8時に出勤し、夜10時まで働きます。昼食も自分の席でとり、仕事に励みます。しかし頭が固くて、いい本を生み出せません。一方、Bは朝10時ぐらいに出社したかと思えば、すぐにスタバへ出かけて誰かとおしゃべりします。そのままお昼を食べに出て、会社に戻ってきません。夜は6時になったら飲みに行き、自宅に直帰します。でも、たくさんの人に会ってアイデアをもらうので、ベストセラー本を年に3回は出します。あなたが出版社の社長なら、AよりBを評価して高い給料を払うでしょう。これが「サービス産業モデル」における生産性です」p74
「同質性の高い組織は、不祥事が起こりやすいという特徴があります。全員が上に忖度する、上意下達が大好きなカルチャーでは、「これはちょっとまずいんじゃないか」と思う人がいても、それを口に出せない空気が醸成されてしまうからです」p76
「同質性の高い組織では、本当に優秀な人材は出世できません。心理的安定性が低く、一度でも失敗すると上に行けない組織では「チャレンジもしないし、上に対して異論も反論も言わない」という、ことなかれ主義の人が出世するからです」p81
「(キャリア資本)1.ビジネス資本(知識・スキル) 2.社会関係資本(人的ネットワーク、コミュニティ) 3.経済資本(いわゆる経済力)」p98
Posted by ブクログ
企業のボリュームゾーンになりつつある「おじさん」たち、働き方が変わっていく中、変わりきれない人たちがいるのも事実、会社以外に居場所がないなんて寂しすぎる、、企業側も働き手不足の中、どう活用していくかが課題なんだなーと、たしかに
具体的な事例も多く掲載されていて参考になります、このゾーンにいる身としては自分が「働かないおじさん」にならないように気をつけようって思える本です。
Posted by ブクログ
「働かない」ミドルシニア層の背景を理解し、どう活躍を促していけば良いかについて考察している。タイトルの印象とは違い、前向きな示唆を与えてくれた。
Posted by ブクログ
当社でももちろん、日本中で深刻な問題になっている『働かないおじさん』。サイロ化した知識やスキル、業務プロセスが、このような社員を量産してしまった背景があり、個人を責めるには、ちと、忍びない。しかしながら、突き放して自己責任のみを問うのではなく、時代に合わせて、マインドとスキルを変えなければならないこと理解させるステップが必要だと感じる。
自分としては、そう言われないように日々精進しなければ、、、