【感想・ネタバレ】ヤーガの走る家のレビュー

あらすじ

鳥の足がはえた家にすむ少女の成長物語。

「わたしの家には鳥の足がはえている。家は、年に二、三度、夜中にすっくと立ち上がり、猛スピードで走り出す。」(冒頭文抜粋)
少女マリンカが祖母のバーバと住む不思議な家には、あの世とこの世の境界を守る秘密の「門」がある。バーバはこの門の番人で、マリンカも将来番人になることを運命づけられて育った。
毎晩「門」を目指して訪ねてくる死者達を、美味しい料理と楽しい音楽でもてなし、星へ還すバーバの仕事を手伝うマリンカ。
でも本当は、その仕事に明け暮れる人生ではなく、生きている人たちの世界で友だちを作って遊ぶことを夢みている。
自分の運命は自分で決めたいという気持ちが強くなり、もがき、あらがい、行動していく。

ロシア民話「バーバ・ヤーガ」をモチーフに、家族の愛情と絆、少女の葛藤と成長、そして人生を自分の足で歩むことへのエールを描いた長編ファンタジーです。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

鳥の足が生えた家に住む少女、マリンカの成長物語。
マリンカと祖母のバーバは、この家で「死者を見送る」ことを生業としている。あの世とこの世の境目で、その門の番人として生きる少女の、葛藤と決意が描かれる。

運命に逆らいたい、自分のことは自分で決めたい、
という普通の少女の思いが苦しくて、感情移入すると苦しくなる。それを見守るバーバの気持ちも、「家」の気持ちも、考えるほど苦しい。

そう、この話では家が感情を持っているんです。
感情豊かなおうちがとても可愛かった。
家も傷つき、ケンカをする。

登場人物も家もみんな、マリンカが好きで、マリンカのことを愛おしく思ってくれているところがよかった。
みんな、愛情を受けて育っていくんだよね。
バーバとの別れだけが悲しくて、救いがほしかったな。


ロシア民話のバーバ・ヤーガを読みたくなりました。
ロシア民話集探してみよう。

0
2021年02月24日

「小説」ランキング