あらすじ
栗原一実先生の『MEAN ―遥かなる歌―』が、新装版として登場!
ヒーロークロスラインシリーズ・07
有賀透(ありがとおる)は高校一年生。
ある日、クラスメートの日暮夏鳴(ひぐらしなつな)がスーパーアイドルのMEANとそっくりなことに気がつく。
そう、夏鳴は、学生であり、アイドルのMEANであり、異世界から来襲する地球侵略者と戦う異能力者でもあったのだ。
そして彼女の寿命が残り一年と知り、ただの高校生の透は激しい戦いに巻き込まれて行く。果たして地球とMEANの運命は…!?
講談社「マガジンZ」の別冊ウェブマガジン「ヒーロークロスライン」にて、2007年~2009年まで連載。
紙の単行本も全3巻が発売された。
【ヒーロークロスライン(略称 HXL) 】複数の作家が同一世界観で展開する、ヒーローや異能力者たちを題材にしたネット配信作品シリーズ。 掲載していた雑誌が休刊後も、作者たちが自主的にシリーズを継続中。
1999年9月26日、地球は謎の時空変動に突然包まれ、異形の能力者<ノッカーズ>が多発し始める。
人々はこの現象をオルタレーション・バーストと呼び、以降世界の価値観は大きく変わっていく…。
http://www.heroxline.com/(HXL公式サイト)
感情タグBEST3
しっかり終わらせた!
2008年に開始した長谷川裕一ネーム原作、女性作家作画の作品。途中で連載が中断して10年後の2019年に同人誌で完結した作品の商業出版ver。間違いなく、長谷川裕一の漫画だとひと目でわかる作劇の構成。「ヒーロークロスライン」という1つの世界観を複数人で構築するという共通世界観作品の1作品でもある。
話としては、長谷川漫画が好きな人には水にあうと思うけど万人受けするかと聞かれたら結構とっちらかってる。途中で掲載誌などの都合で中断した作品をちゃんと完結させたのは最高に立派だと思う。・・・ダイソードもそうだったんだっけか。
で、肝心の話としては
「セミの能力を持つヒロイン」が「セミだから歌を歌う」「セミだから羽化したら1年で死亡する短命の存在」「セミのような羽の美少女」という形にして、望まぬ殺しをし続けているという作劇。そこにラブストーリーを絡めている。総合的には傑作とは呼びがたいものの、長谷川裕一を語る上で欠かせない作品の1つではあると思う。最後のシーンに心を打たれたので、積み重ねる事に意味はあったと感じる。