【感想・ネタバレ】ガソリン生活のレビュー

あらすじ

聡明な弟・亨とのんきな兄・良男のでこぼこ兄弟がドライブ中に乗せたある女優が、翌日急死! 一家はさらなる謎に巻き込まれ…!? 車同士が楽しくおしゃべりする唯一無二の世界で繰り広げられる仲良し家族の冒険譚! 愛すべきオフビート長編ミステリー。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

トイストーリーの車バージョンみたいな世界観で、楽しかった!
普段クルマを運転する人の方が、より楽しめるように思う。
車目線の物語を今まで読んだことがなかったけれど、例えば「享、公園行かないほうがいいよ!」と思っても、登場人物の人間たちの行動を止めることができないのは車たちも読者も一緒なので、車たちと同じ目線で読み進めることができて、新鮮だった。

細見氏のようなかっこいいキャラも出てくるし、謎解き要素もあって飽きずに読めるし、蛙の置物とか予想できなかった伏線が回収されて、やっぱり伊坂幸太郎さんの作品は好きだなと再認識する。

私の愛車は作中に出てこなかったけれど、それでもこの本を読んだら車への愛着が増した。


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2025年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

強く熱烈に他人に勧めたい、というよりはとにかく自分好みの作品だった。読み終わってからしばらくこの世界から抜け出せなかった。ベースがほっこりながらも人間の芯を食うような作品が、私は大好きなのである。車たちが健気で優しくて、人間み(?)もあってかわいい。主人公デミオの持ち主家族も良識のある真面目で優しい人たちで読みやすい。特に良夫と亨の会話がとても良い。
伊坂氏の作品では一貫して「渋滞」が悪として描かれるのも、著者本人の渋滞嫌いを感じて面白い。

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2024年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

内容は割と物騒なはずなのに何故かほっこりできる伊坂ワールド全開の作品。星4つにしたものの伊坂幸太郎作品の中で飛び抜けて面白い話ではなかった気もするが魅力的な登場人物が多かった。それから車たちがとても可愛い。

主に車たちの視点で書かれている構成によって犯人が分かった状態で読み進める倒叙ミステリーを読んでいるような神視点で楽しむことができる。(逆に言うと予想できないような大どんでん返しはなかったかもしれない)

大きな謎はスッキリ解決して終わるが、部分的に100%結論を書き切らずに読者に想像の余地を残す書き方になっていて、私はそれが良いと思ったが賛否両論ありそう。

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2025年03月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

車同士で会話をし、車目線で物語が進んでいく不思議なお話。
自分たちの意思では進むことも止まることもできないけど、持ち主を心配したり事件に首(?)を突っ込んでみたりととにかくかわいい。

『ワイパー動いた?』や『開いたボンネットが塞がらない』など車ならではの表現が面白くて何回も見直してしまった。

んわりした流れからいつの間にか不穏な空気に飲まれてしまう伊坂さんの世界観はさすが。
スピンオフとか続編があれば読んでみたいなー。

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2024年12月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

望月家の緑のデミオ、通称「緑デミ」の車視点で語られながら物語が進んでいくという斬新なお話。

車視点故に、登場人物達が車に乗っているか近くに居るときじゃないと会話が聞き取れないところが最初もどかしく感じましたが、そこは隣人ならぬ隣車のザッパや、他の車達との世間話で情報を集めて話を繋げていくところがより面白さに拍車をかけています。

車好きや車に詳しい人でなくても、どこか天然が入った可愛らしい緑デミと、こちらもどこか癖のある望月家家族のテンポの良い会話できっと楽しめる1冊だと思います。

私が購入した中古文庫本は初回限定だったらしく、カバー裏面に書き下ろし番外編〈ガソリンスタンド〉が収録されていました。気になる方はそちらも是非。

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2024年10月19日

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