あらすじ
一家離散によって幸せな生活を失った女子高生の真由。義父の虐待から逃れ、街で身を売るリオナ。二人は運命的に出会い、共に生きる決意をする。ネグレクト、DV、レイプ。最悪の暴力と格闘する少女たちの連帯と肉声を物語に結実させた傑作が、遂に文庫化。
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Posted by ブクログ
仁藤夢乃さんが解説だったので購入。
彼女がなぜあそこまで過激な発言・思想をするのかがわかった。
フェミニズムに敏感な人は批判されやすいけど、敏感になる理由があったんだな、と気づいた。
多分、当たり前にこういうことが起きていて、弱者は搾取されるしかない。
弱者に厳しい世の中を少しでも就労という形で支援できたらいいな、、、
Posted by ブクログ
話の先が気になり、どんどん読み進めてしまった。真由の気持ちも分からなくもないが、幸恵の気持ちもわかる。高校生の子供が突然1人増える。真由をリオナが見た印象を読むと、こういうタイプの子を歓迎しようとは思わないと思う。全ての原因は両親のせいだと思うが、もっと他に選択肢はあっただろうと登場人物たちへの苛立ちを覚えてしまう部分もあった。ただこれは自分が恵まれた生活を送ってきたから思う感想であって、この世には自分の想像をはるかに超えた苦しい経験をしている人達がいるのだと思うと、とても心にモヤっとしたものが残る。この先真由に少しでも楽しいことや幸せだと感じられる瞬間が訪れて欲しいと思った。
Posted by ブクログ
解説の仁藤さんの言葉たちがこの小説をより現実として突きつけてくる。どうしてこんな想いをしないといけないのか、親の身勝手が全て子どもに覆い被さるのか。産まないことが子どもへの愛なんじゃないかと思わせる
貧困の中で頼れる大人はいなくて
未成年では働くことさえ困難で、おかしい話だと思う。困ってるのに助けないくせに、道まで閉ざしてしまう大人たち。
少子化対策よりいまの子どもたちを助ける方が先なのでは?
いまの闇バイトにももっと国は深刻に考えるべきと思う。
Posted by ブクログ
ラストの真由の行動、選択が、彼女の未来が明るくないことを表しているようでツライ。でもそれが小説のリアリティを高めているように感じた。
Posted by ブクログ
一番行ってほしいことを言ってくれない人たち
真由の心を最後に折った母親。
一緒に住もうの一言が出ない、大人のエゴに本書の生々しさ、救いの無さがよく表現されている。
無性の愛を信じられなくなったら、子どもたちはどう生きていけばいいのだろうか。