あらすじ
貞淑なレディが破滅をまぬがれるたったひとつの方法は、今すぐ跡継ぎをつくることだけ――ロレイン・ヒースが紡ぐ、めくるめくヴィクトリアン絵巻
セレーナは今、すべてを失おうとしていた。公爵である夫が急逝し、子供がいない彼女は領地や爵位を返上しなければならない。兄妹をたった一人で養ってきたセレーナに残された道は、今すぐ“跡継ぎ”をつくることだけだった。夫以外を知らない彼女は、慣れない誘惑の作法で、ある裏通りの住人に近づく――罪深いほどの魅力で女たちを虜にしてきた、悪名高きエイデン・トゥルーラヴに……。
感情タグBEST3
トゥルーラブ家の庶子達のシリーズ
「公爵家の籠の鳥」
「公爵と裏通りの姫君」
「路地裏の伯爵令嬢」に続く作品で、
今回の主人公は エイデンです。
ラシング公爵夫人のセレーナは、夫が急逝し子供がいないため領地や爵位を返上しなければならず、限嗣相続制度のために財産などほとんどを失ってしまう。
兄妹達の財政のためにも今すぐ“跡継ぎ”を作る必要があり、エイデンに近づいてきた。
セレーナの回想中で、結婚初夜に公爵がセレーナの耳もとで「すまない」と言ったのが、ずっと心に残っていて最後の方で、あぁーと腑に落ちて、公爵も可哀想な人だったんだなーと切なさが残りました。
エイデンやセレーナもそして登場人物達も抗えない運命に対して、常に前を向き生きていく姿に魅せられます。
ロレイン・ヒースは奥深い作家で、読み方によっては時代背景や爵位等いろいろな側面を垣間見せてくれます。
シリーズは続いているので今度は、どんな側面が見られるのか楽しみにしています。