【感想・ネタバレ】考えるよろこびのレビュー

あらすじ

江藤文学への最高の入門書。『漱石とその時代』執筆当時に行った、若き著者の知性とユーモア溢れる講演録。表題作の他「転換期の指導者像」「英語と私」など、全6編――アメリカから帰国し、名作『漱石とその時代』を準備中の、1968年から69年にかけて行われた若き日の6つの講演。現代における真の「英知」とは何か……歴史を探り、人物を語り、表現の謎に迫り、大学や国際化の意味を問う。軽妙なユーモアと明快な論理、臨場感あふれる語り口で、読者を一気に江藤文学の核心へといざなう。多くの復刊待望の応え、甦った歴史的名講演集。
※本書は、講談社文庫『考えるよろこび』(1974年9月)を底本としました。

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Posted by ブクログ

江藤淳が1968年、1969年に行った6つの講演集。論旨も文章もとても明快で読んでいて気持ちがよい。時代を感じさせない新鮮さがある。特に「考える喜び」「転換期の指導者像;勝海舟」は面白かった。

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2014年02月24日

Posted by ブクログ

 最近見た新聞の「書評欄」で紹介されていたので手にとってみました。
 1960年代末ごろの講演録ですからかなり前のものです、しかしながら流石に江藤氏、小気味よい語り口で、なかなかに興味深い指摘が数多くありました。
 本書の表題にもなっている「考えるよろこび」とのタイトルの講演では“ソクラテス”を取り上げて「フィロソフィア(知恵を愛する)」の姿勢の素晴らしさを語り、「二つのナショナリズム」をテーマにした講演では、“勝海舟”と“西郷隆盛”を対比させつつ、「国家理性」と「民族感情」について論じています。
 採録されている6つの講演の中で語られるさまざまな氏の指摘やコメントは、半世紀近く経った現在においても見事に生き続けていますね。

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2013年12月03日

Posted by ブクログ

一般向けの講演記録であって、高邁すぎてわからないようなところも無く、一読してとても得をしたような気分になれる。江藤淳の、言葉を操って概念を届ける力はさすがに凄いものである。軽々と話しているようではあるが、その構成、言葉の選択、相手のレベルに見合った深さの概念パッケージの表れ。話者自体に深い奥行きがなければできないものであろう。

しかし、講談社文芸文庫は値段が高い!。この薄さで1400円の文庫本とは。

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2018年10月14日

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