【感想・ネタバレ】TEN 上のレビュー

あらすじ

汗と涙と歯ぎしりのサラリーマン奮闘小説!

「俺は<異物>だ、負けてたまるか!」――学もない、金もない、失うものは何もない。試されるのは生きる力だ!

戦後の動乱期、横浜のドヤ街で当たり屋稼業をして暮らす「テン」こと小柴俊太は、幼馴染の麻生と偶然再会した縁で、料亭の下足番として雇われる。
ある日、麻生の上司でムーンヒルホテルの次期社長・月岡光隆に見出され、彼の運転手を務めることになる。やがて月岡の会社に就職した俊太は、学歴はないものの、独創的なアイデアと度胸で次々に実績を挙げ、異例の出世をしていく。
さらに麻生のアイデアで結婚式事業を成功させた俊太は、寛司と共に、月岡に招かれる。そこで持ちかけられた新たなビジネスとは……!?

企業小説の旗手・楡周平が会社に蔓延る「男の嫉妬」の恐ろしさを描ききる。

※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

202103/上下まとめて。絶対面白い楡作品、今回はサクセスストーリー的エンタメビジネスもの。動物の貂に似ていることからテンとあだ名された中卒で横浜ドヤ街育ちの主人公が、料亭下足番から始まり出世の階段を昇っていく。戦後のホテル業界を舞台にした現代版秀吉(草履の逸話の真偽はさておき)ってかんじで信長や光秀的なキャラも登場。血の通った登場人物達の描写と、危機→解決、の展開なので一気読み必至。カンちゃんがああなってしまうのは悲しかった…。各章タイトルが内容に沿ったテンという漢字(「貂」「転」「典」…)で構成されてるのも見事。ラストが9章で、10(TEN)章じゃないのは惜しい笑。

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2021年03月07日

シリーズ作品レビュー

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