【感想・ネタバレ】病気の日本近代史 ~幕末からコロナ禍まで~(小学館新書)のレビュー

あらすじ

新型コロナ克服のヒントは「歴史」にあり。

近代日本は「流行病」「難病」との闘いの連続だった--。

明治天皇や陸海軍兵士たちが悩まされた脚気から、軍民に蔓延したスペイン風邪などの伝染病、「亡国病」と恐れられた結核やマラリア、患者が増える中で治療法の模索が続いてきた精神疾患、現在死因トップのがんまで、日本人は多くの病気に悩まされてきた。

そして今また、「新型コロナウイルス」という未知の病が襲来している。果たして、この新たな感染症といかに向き合うべきなのか。

〈人類の歴史は、一面では感染症(伝染病)との戦いの歴史でもあった。だが戦うと言っても、一方的な防戦と敗北の連続で、十四世紀のペスト流行では欧州大陸の住人の半分近くが倒れ、人々は全滅の恐怖におののいた。
ようやく勝機が訪れたのは、病原である細菌やウイルスの正体が見え始めた、たかだか二百年前からである。(中略)
だが戦いが終ったわけではない。〉
「第八章 新型コロナ禍の春秋」より

本書は、医師や医療専門家ではなく、政治史や軍事史を中心に研究・執筆を重ねてきた現代史家の手になる医学史である。そのため、医学の研究書とは異なり、歴史家の視点から「難病の制圧をめざす国家的な総力戦」の過程を検証しつつ、「人間の生死をめぐって運と不運、喜びと悲しみが交錯するドラマ」を描きだしている。

新たな疫病が猛威を振るう今こそ知るべき“闘病と克服の日本史”。

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Posted by ブクログ

第一章から第六章までの各疾病に関する歴史の論述は大変興味深かった。当時の技術からすると、病気の原因が明らかでない中で、原因や治療法についてどんなふうに考えていたのかを、様々な文献を引用しながら考察されていた。
第七章の喫煙と肺がんに関する論説は、喫煙者である著者の恨み節が手を変え品を変え列挙されているだけのように見え、他人の服についたタバコの煙の匂いすら苦手な私にとっては、素直な気持ちで読むことができなかった。

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2025年12月24日

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