あらすじ
迷いに迷ったあげくに、入局した精神科。そこには奇人、変人、秀才、天才……個性豊かな人物が、ずらりと顔を並べていた。いささかお調子ものの主人公、若さにまかせ血気にはやり、あれよあれよと椿事を巻きおこす。新米精神科医の、めまぐるしくも充実した一年を、思いきり爽快に愉快に描く、自伝ふう長編ユーモア小説。
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Posted by ブクログ
シリーズ第1弾。
著者自身をモデルにした古義(こぎ)は、船医をめざすという夢を抱いて医学生となります。しかし、1年先輩で共産党員の成神(なるがみ)に「オルグ」されて、精神科の道を歩み始めます。「ちょっとそそっかしいけど面白い人」という評を受けた古義は、彼に負けず劣らず奇人の教授や医学生に囲まれつつ、精神科の患者たちの対応に追われる毎日を送ることになります。
カバー裏の紹介文に「自伝ふう長編ユーモア小説」とあって、『死刑囚の記録』や『ゼロ番区の囚人』といった作品を執筆することになる著者のインターン時代の体験をもとにしながら、世間からちょっとズレた人間たちの織り成すユーモラスな事件が綴られています。