あらすじ
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登る先にはいつも山小屋があって、その灯が、歩くべき道を教えてくれる。
「山小屋」という響きにどこか憧れを持ってしまうのはなぜでしょう。
本書は山小屋をこよなく愛し、全国の山小屋を訪ね歩いてきた編集者と写真家によるフォトエッセイ集。
東京から日帰りでふらりと登れる高尾山、静かな森歩きを楽しめる北八ヶ岳、温泉を楽しめる東北の山。山々が果てしなく連なる北アルプス最奧まで。
山が違えば山小屋の佇まいも変わり、出会う人も様々です。
本書では著者たちが2年間に歩いた山と滞在した山小屋16軒について情感豊かに、ときにユーモアたっぷりにそのエピソードが語られます。
山頂を目指してせっせと登る山もいいですが、個性豊かな山小屋を目的に登るゆったりした山登りがあっていいと著者たちが語るように、山と人、山と街をつなぐような、感性豊かな登山の楽しみをじっくりと味わえる一冊です。
写真家・野川かさねによる、美しい撮り下ろし写真も満載です。
巻末には登場した山小屋の詳細情報やそこに至るまでの詳細なルート情報、地図なども収録。
春夏秋冬、季節ごとに訪れたい山小屋が見つかるはずです。
■掲載山小屋
十文字小屋(奥秩父)/山の鼻小屋(尾瀬)/丸川荘(大菩薩嶺)/マナスル山荘本館(南アルプス前衛)/ころぼっくるひゅって(霧ヶ峰)、蓼科山荘(八ヶ岳)/両俣小屋(南アルプス)/雲ノ平山荘(北アルプス)/船窪小屋(北アルプス)/駒の小屋(尾瀬)/雁坂小屋(奥秩父)/城山茶屋(高尾)/嘉門次小屋(北アルプス)/日の出館(富士山)/くろがね小屋(東北)/しらびそ小屋(八ヶ岳)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
霧が漂う森、とても寒そうに山を降りる雲、ささやかでかわいい山の草花、澄み切った川の水、凍えそうな月。厳しく雄大な自然の中に、ポツンとある山小屋の灯。オレンジ色であたたかい。それぞれの山小屋の料理がいい。クラムチャウダー、岩魚、カレーライス、とろろかけご飯、なめ茸汁、あつあつの一杯のほうじ茶。ストーブや囲炉裏やテーブルを、初めましての登山者と囲み、同じご飯を食べて、お酒を飲んで。山小屋とその主人のファンになってしまう気持ちがわかる。登山未経験なのが、とてももったいない。来年、チャレンジしてみようかな。
Posted by ブクログ
山で出会う人には悪い人がいないという思い込みが自分にはあって、山小屋での出会いならより親密になれると思う。
自分はまだ山小屋デビューしていないので、山小屋体験したいと思った。それより山に登りたい。
Posted by ブクログ
やっぱり登山がしたい。
街とは別次元で流れる山の時間、体験したい。
足元に咲く花、空、鳥の鳴き声。そんな一つ一つを五感をフルに使って感じ取りたい。
そしていつか山小屋に泊まれるくらいになったら、この本にあるみたいな、白い虹とかも、見てみたい。
山小屋では、知らない人と囲むテーブルも、いっしょに飲むお酒も、ご主人の話も、全部体験してみたい。知らない人のあったかさに触れたい。
どんな一瞬も憶えていたい大切なものがあるって、心から幸せだろうし、そこまで大切なものは何かあったときにぜったいに守ってくれる存在だとわたしは思う。
そんな存在に出会えた小林百合子さんはとても幸せだろうな。
わたしがそこまで大切なものってなんだろうか。
そしてやっぱり思うのは、自然と共にあるってすばらしいってこと。
暗くなったら寝て、明るくなったら起きる。
わたしたちは仕事やら学校やらに勝手に縛られて、そういう生活を忘れてしまうけど、過ごしたい生活があるなら、そこに近づくことって本来いくらでもできることなんだよね。
memo____✍︎
・マナスル山荘のごはん食べてみたい。
・北八ヶ岳ってわたしが読んだ山の本にはどれにも登場したし、すぐにググッたけど、そんなのじゃ良さは全然わからなくて、でもこの本に書いてあるような「針葉樹のもりが広がる穏やかな山域」で、「目的を決めず、のんびり歩くのにこれ以上いい山はない」なら、ぜひ登ってみたいな。
Posted by ブクログ
編集者と写真家の2人が訪ね歩いた16の山小屋のフォトエッセー。少ない休みにはるばる遠くの山まで交通手段を手配して必死に行程をこなすような山行ばかりしている私には、ピークを踏むでもなく山小屋を泊まり歩いて主人たちと酒を呑み交わす2人のことが羨ましくもあり、そんな山行の仕方もあるのか、という気づきにもなった。雲ノ平の主人の言うように、山をスポーツのように歩くのではなく、もっと山と自然と関わるような山行を私もしてみたいと思った。山頂ではなく山小屋目当ての登山もしてみようかな。いや、やっぱりもっと余裕が出てきてからかなぁ。
Posted by ブクログ
著者の小林さんは山と渓谷社のライターの方。この本は写真家で友人でもある野口かさね?さんとの登山と山小屋ののお話です。最近登山は全くできていませんが、この本を読むと無性に山小屋に泊まりたくなります。お酒好きではないので山小屋のご主人たちと仲良くなることはできないかもしれないけど綴られているエピソードが好奇心を駆り立ててくれます。