あらすじ
【イラスト付き】山奥の尼寺育ちの少年・宮は江戸にある大名家の下屋敷に奉公に行くことに。そこには文武両道で役者顔負けの男ぶりである一式家次男・惟光が住んでいた。公にしていないが彼は将軍のご落胤だという。惟光の屋敷で客人のようにもてなされる宮は、手伝いに来たはずなのにと不満に思うけれど、何でも出来て自分に優しくしてくれる惟光に淡い気持ちを抱くようになる。屋敷に集まる個性的な友人たち、江戸の楽しい街並み。尼寺では感じられなかったさまざまな体験をして宮はずっとこんな風に過ごせたら、ずっと惟光といられたらと思うようになるけれど宮には誰にも告げてない秘密があってーー。電子限定書き下ろしSSを収録!!
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なんか違った
宮も初心で可愛くて、惟光もいい男なんですが、なんか違った。
宮の秘密もあっさりしてて、スラスラ読めて雰囲気はいいんだけど…
もしかしてこの2人?って、希之助と荒木の方が気になったり、主人公に気持ちがいかない。
でも宮が別れを意識した所は、キュンとしましたけどね。
Posted by ブクログ
久々に読むセンセの作品。以前の印象だとえちえちな作風よりだったんだけど、これはなんだかとっても甘々でかわいいお話でした。
江戸を舞台にした、大名家の次男で将軍の落胤である惟光と、尼寺育ちの美少女のような宮との、大江戸恋物語です。
江戸の大名家の様子や町の人々の暮らしぶりや江戸城の内情まで、手に取るように生き生きと描かれていて、とても面白かったです。
BLとしても良かったけど、時代物としても興味深かったです。
ストーリーとしては、まず宮がなぜ江戸から離れた草庵で暮らしていたのか、なぜ『橋姫の儀』で人柱にならなくてはいけなかったのか、とても気になり興味をひかれました。
読み始めは、こんなかわいくてピュアな子が自ら進んで人柱志願するなんて…と心が痛みました。
が、一式家が宮を預かることになり、惟光と出逢ってからは、二人のやり取りが甘くて優しさいっぱいでどのシーンもキュンキュンさせられっぱなし。
ごちそうさまというしかない…(笑)
そんな二人の周囲もとてもあたたかくて、優しく見守っているのが伝わってきてほっとさせられたし、猫のランにも癒されました。二人の人柄の良さのあらわれですよね。
でも中盤から不穏な流れになってきて、忘れかけていた『橋姫の儀』から宮に最大の危機が迫ります。
ただ甘いだけじゃない展開で、ハラハラさせられる場面も。
こんなに純粋でまっすぐな宮を陥れようとした酒井は、本当に許せませんね…
宮は世間知らずで無垢だけど、一本筋が通っていて精神的に強さを備えたところがあって、なよなよしてないところがまた好感があってかわいかったです。
そんなうぶな宮に、心配した希之助がHの指南をする場面がとっても面白かったです!
ラブラブな二人の祝言も幸せそうで良かったです。
末永く幸せに暮らしてほしい二人です!