あらすじ
日本の古代国家はどのような構造だったのか.中国・朝鮮との緊張関係は,内政にいかなる影響を与えたのか.大王と国造,天皇制と官僚制,軍事と農事,租税と共同体…….推古朝から大化改新を経て律令国家の成立に至る過程に,首長制の切り口で正面から迫った本書は,今なお古代国家を論じるに避けて通れぬ必読文献である.(解説=大津透)
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Posted by ブクログ
1970年に日本歴史叢書の一冊として刊行されたもの。私のような門外漢には確かに難解であるが、①日本の国家形成を東アジア社会との国際的緊張関係のなかで論じようという視角や、②とはいえ日本の緊張度合いは中国や朝鮮半島よりは弱く、律令制は首長層や豪族層の伝統的な権力に比較的依存したものになった、という趣旨は伝わってきた。
国際関係のなかで論じる視点は今では当たり前だが、その当たり前を作ったのが本書なのだろう。