あらすじ
怒ることを自分で否定していませんか。不当なことをされて、怒りたくても怒れないことはありませんか。
怒ることはケンカをすることではありません。今の自分の感情を相手に率直に伝えるコミュニケーションの一つです。
不快に思ったこと、不当だと思ったこと、納得いかないことは、自分の中で誤魔化さず、きちんと怒っても、人と人との関係はこわしません。
正しく怒ると、自分の気持ちは相手に理解されます。
また、怒りの感情のエネルギーはモチベーションも高めます。怒りを上手に相手に伝えると、元気も出ます。言葉に整理すると、気持ちも整理できます。
怒りを否定せず、きちんと怒る考え方と、自分の気持ちを相手に伝える方法を、精神科医の和田秀樹先生が本書で提唱します。
◎本書は小社より出版された『あなたはもっと怒っていい』を改題し、再編集した新版です。
(※本書は2012/12/21に発売し、2020/12/25に電子化をいたしました)
和田秀樹(わだ ひでき)
1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。
東京大学医学部付属病院精神神経科、老人科、神経内科にて研修、国立水戸病院神経内科および救命救急センターレジデント、東京大学医学部付属病院精神神経科助手、アメリカ、カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、現在、国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学専攻)、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック(アンチエイジングとエグゼクティブカウンセリングに特化したクリニック)院長。1987年『受験は要領』がベストセラーになって以来、大学受験の世界のオーソリティとしても知られる。
著書に『感情的にならない気持ちの整理術』『50歳からの勉強法』『医学部の大罪』『脳科学より心理学』『悩み方の作法』『40歳からの記憶術』『一生ボケない脳をつくる77の習慣』(以上、ディスカヴァー)『テレビの大罪』(新潮新書)『感情的にならない本』(新講社ワイド新書)『受験は要領』(PHP文庫)など多数。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
一言でまとめると、「怒り」は関係を破壊する行為ではなく、関係を改善するためのコミュニケーションの一つである。だから「正しく怒る方法」を学ぶ必要がある。という主旨の内容だと理解した。
アンガーマネジメントなどの影響のせいか、「怒る」ことはネガティブな行為だという風潮がある。自分自身、理不尽に怒ることなく受け入れることが「大人」なのだと思い込んでいたが、一方でイライラモヤモヤが沈殿している自分も存在している。
たまに爆発するのだが、正しい怒り方を知らないので関係が破綻するようなキレ方をして後悔するのだった。
本書ではアンガーマネジメントとは異なるアプローチで「怒り」をコントロールする方法を思考している。「怒り」を鎮めるのではなく、正しく「怒る」ためだ。自分の中だけでイライラを鎮めることが難しかったので、イライラを言語化して外部と建設的な関係を構築するためのスキル化する考えた方には救われる思いだ。
<アンダーライン>
★★★★怒りや不満はごまかそうとするからネガティブになる。
★★★「甘えられない人」が怒りを抑え込むようになる
★★★正当な怒りは若々しい感情
★★★★「質問」というおだやかな怒りの表現がある
★★★★★
怒りを言葉にできたとき、胸のつかえが取れる
★★★★なんで怒らなかったんだろう」という後悔は、惨めな気持ちになって長く続きます
★★★★怒りは本来、自分が譲れない一線を守るという「誇り」から生まれてきます。
★★★★★
自尊心が無ければ怒りも生まれてこない
★★★★怒ることは問題解決のスタートを切ること
★★★★怒りを面倒に感じるのは怒らないから
★★★★正統な怒りすら抑え込んでしまったら、どんな場面でも怒れなくなる
Posted by ブクログ
怒ることはネガティブなことと今まで思ってきたので目から鱗だった
建設的な怒りかたと破壊的な怒りかたがあるので、その点さえ注意すれば、どんどん怒っていいとわかって、なんだか気持ちがすっきりした。