あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
銀行における不祥事は残念ながら断続的に発生しています。特に、融資を巡る不祥事は、大きな事件になることも多く、悪質なことも珍しくありません。本書は、実際に起こった事件をモデルに、マンガで背景や理由・動機、具体的な手口などを描いています。合わせて、解説として、環境・態勢の整備、マインドといった防止策を紹介。銀行の実情や現場での対策の在り方が分かります。雑誌「バンクビジネス」の人気連載をまとめ、加筆・修正したものです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
マンガ 銀行の不祥事【融資編】~ケースで学ぶ不正の兆候・手口と防止策
著:伊藤 玲 作画: 湯沢 としひと
残念ながらいかに知識やノウハウを身に付けた行員・職員であっても、金銭に困窮するなど精神的に追い詰められれば、正常な判断力を喪失してしまう。文字通り「魔が差した」としか言いようがないが、たとえ一瞬でも正常な判断力を喪失して実行に移してしまえば、二度と取返しはつかない。
職位・年齢・男女などを問わず、だれもが例外なく判断能力を喪失する可能性を踏まえ、自制するとともに互いに牽制し合うしかない。併せて、根源的な原因である金銭の困窮や異性関係の悩みなどを吐露してもらわない限り、解決への協力もできない。
本書の構成は以下の3章から成っている。
①こんな言動が不正行為につながる
②こんな行為は優越的地位の濫用になる
③こんな状況が犯罪を生む
起こるときは起こる。防ぎようがない。ではすまされない。
起きるには原因や根源的な何かがある。自制だけでは防げないのであれば、牽制で対応するしかない。防ぐための牽制も必要ではあるものの、自身を知る、他者を知ることのメリットを得るために結果としての牽制も役立つということであれば、前向きに牽制ではなく「人を知る」「関わる」ことが前向きな牽制につながる。
多忙な中では、他者への関心も薄れる。そんな中でも気持ちの余裕を持てるように俯瞰した第三者的な視点で物事や自分を見ることができるようになりたい。
後悔する前に色んなことへの配慮を継続したい。