あらすじ
シリコンバレーが熱狂する、2000年前の思考法
「禅」「マインドフルネス」に連なるかたちで注目されている、古代ストア派の哲学。その思考法と20世紀後半の心理学の成果を組み合わせ、感情をコントロールすることによって、よりよい人生を送る方法を具体的に記した一冊。創造性を発揮するための、究極のメンタルフィットネスプログラムがここにある!
序章――ある日空港で
逆境をゲームに変える/不変の楽観主義者/現代によみがえるストア哲学/ほか
第1部 基礎編 試練に対処する
1章 ものごとはうまくいかない
原因のリスト――トップは自分/意外に大きい感情的コスト/起きた問題にどう対応するか/逆境と創造力/ほか
2章 怒りは事態を悪化させる
共感はマイナスの感情を増幅する/怒りの役割とは/ほか
3章 回復力(レジリエンス)が決め手
サメに襲われた少女/立ち向かう方法はコントロールできる/「不運」を「不屈」に変える/生来のストア主義者/今あるもので、今いる場所で/悲劇を勝利に変える/ほか
4章 回復力(レジリエンス)は習得できる
悲しみからの回復の理論/「徳」は奪われない/ほか
第2部 理論編 感情はコントロールできるか
5章 プラスの感情とマイナスの感情
潜在意識のはたらきを知る/「ストイック・テスト戦略」とは/ほか
6章 「アンカリング効果」で「感謝」が芽生える
ネガティブ・ビジュアリゼーション/「あたりまえの今」は恩寵だ/ほか
7章 「フレーミング効果」で「楽観的」になる
顕在意識と共闘する/実践―─フレーミング効果/ほか
第3部 実践編 「ストイック・テスト」に取り組む
8章 「逆境」を冷静に受け止める
怒りと情熱を区別する/悲しみを乗り越える/ほか
9章 「逆境」=「テスト」である
採点の基準とは/「試練」の意味とはなにか/評価するのは自分/ほか
10章 「5秒ルール」で対処する
脳のOSを改造する/ほか
第4部 応用編 ストア哲学者として生きる
11章 「ストイック・テスト」のための日常トレーニング
逆境を歓迎する/「怠け者のビル」との対話/自信はあとからついてくる/ほか
12章 「失敗」を進んで受け入れる
自分に対して失敗を隠さない/ほか
13章 胆力を鍛える――心地よい領域(コンフォートゾーン)を拡張する
心地よい領域(コンフォートゾーン)とは/あえて状況の悪化を願う/身体を鍛える/喜びを味わう能力を鍛える/ほか
14章 「順境」も冷静に受け止める
絶好調でも浮かれない/幸運も不運も同じ/ほか
15章 死――卒業試験
「この瞬間」を生きる/死後ではなく、今を変える/「人生」という本をどう書くか/死は最大の冒険だ/セネカの崇高な死/ほか
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
【要約】コントロールできるものとできないものを知り、コントロールできるものにしっかり対処することが大事だ。不安・怒り・苦痛などのマイナスの感情はコントロールできる。未来ではなく、今をより楽しく生きるために、学ぼう。
Posted by ブクログ
逆境は、ストア哲学の神々から与えられたゲームと考える。
フレーミング効果=状況をどう捉えるかによって、楽観主義でいられる。
逆境への加害者は、他人ではなく最初に自分。逆境の多くは準備不足、予測不足。
逆境の大きなコストは、不安や苦痛。その感情が減れば影響は少ない。
怒りの対処は抑えるか発散するか。どちらもいい結果にならない。怒りの感情を避けるべき。怒りの感情は自分に害を及ぼす。
選択肢が限られているときに、くよくよ悩むのは愚か。
レジリエンスは、身に着けられるもの。逆境に慣れる、わざと身を置いて自分の限界値を知っておく。
潜在意識はほっておくと逆境の犯人探しを始める。
ストア主義者にとってのテストととらえる=ストイックテスト戦略。
定期的にネガティブビジュアリゼーションを行う=今より辛い事態にアンカリングする=今に感謝できる。
あなたが傷つくのは、傷ついたと認識したときだけである。評価によって変わる。=フレーミング効果
相反する義務のフレーム、能力不足のフレーム、物語のフレーム、喜劇のフレーム、ゲームのフレーム、ストイックテストのフレーム。
怒るときは、怒っていると見せかける。
怒りと情熱を混同しない。怒りに身を任せず、ガンジーやキング牧師のようにふるまう。
グリーフケアによってレジリエンスが弱められることがある。悲しむのは体裁。受容のみを実行する。
ローマ時代の神、ユビテル。
逆境を歓迎する=神の注意を惹いた人間である証拠。
逆境に対して平静でいることはB、Aを目指すなら歓迎し意気揚々とすること。
5秒ルール=5秒以内にこれはストイックテストだと認識すること。潜在意識に犯人捜しをさせない。
ストア哲学的冒険=厳しい環境、不快な環境に身を置く。
自分のうちにいるナマケモノと戦う。数多く戦っておけば、いざという時に簡単に勝てる。誰かと戦うのではなく内なるナマケモノと戦う。
世界に出ていき、できるだけ多くのノーをもらう。ノーは助言のうち最も価値があるもの。
いちばんの失敗は、失敗を恐れるあまり試みないこと。
コンフォートゾーンの拡張=胆力を鍛える。あえて状況が悪くなるように行動する。ストア哲学的冒険を組みまわせる。山へ登ることは胆力を鍛えながら冒険になる。ネガティブビジュアリゼーソンは、思考実験。胆力を鍛えることは実際の行動。
精神力を鍛えるには、恐怖に立ち向かう。
身体を鍛える。運動は心地よさを生むだけでなく、コンフォートゾーンを拡張するために行う。
断食を行う。生活を質素にする。喜びを喜ぶ=なんにでも喜びを見出せる能力を磨く。
宗教家は死後をよくするために苦行をする。ストア哲学者は、よりよい人生を送るために苦行をする。快楽主義者は喜びを味わう能力が弱る。
慢心や思い上がりは女神メネシスに懲らしめられる。ナルキッソスの例。
良い知らせは口外しないほうがいい。幸運に対しても不運と同じように対処する。
成功は幸運のおかげ、と公言する。
死を考える=これが最後であると思う。どんなことでもこれをするのは最後かもしれないと考える。
死よりも容易なものはない。平静を保つことは難しい。自殺は卑怯である。
人生は書物である。主人公の発言、行動、思考は自由にできる。出版がいつになるかがわからない書物。いつ出版されてもいいように、その時までの分は完成させておかなければならない。感謝、愛すること、を完結させておく。
死は冒険である。
『良き人生についてーローマの哲人に学ぶ生き方の知恵』
『迷いを断つためのストア哲学』
Posted by ブクログ
逆境と思われる状況になった時、怒ったりマイナスの感情を持つのではなく、神からのストイックテストだと捉える。同じ出来事が起こったとしても、捉え方で感情は変わる。そもそもネガティブな感情を起こすことなく、平穏でいること。
考え方は好き。でも言いたいことはこれだけであり、冗長な感じはした。