【感想・ネタバレ】デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年06月10日

フィクションでなく,実際に生きた人の死を読んで感じることには言葉にしにくい不思議な感覚がある.

この本を読んで,「自分」が生きたい場所にいるには力不足でありながら,そこ以外では生きていたくなくって,苦しいんだなぁ,と感じた.栗城さんが,ではなく,自分が.
研究者として生きていて,やりたいこと・実現...続きを読むしたいこと・目にしたいことがある.しかし,それをやり遂げるだけの,自分が自分に課したい努力は自分にとって全然足りず,その努力を実現するだけの何かが足りておらず,焦り・もどかしさ・不満・不安に苛まれている日々が続き,続けたいのか終わりにしたいのかもわからなくなっていく.他人のせいにしたくなったり,しかし自分には欺瞞が通じず,自分のせいだと認識させられる.
この本は,そんな自分を改めて突きつけてくれた本なのかな,と思った.

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Posted by ブクログ 2023年11月14日

人間という生き物の複雑さが、とてつもなく細かい描写で描かれていた。また、人を表面のみで判断することの恐ろしさを感じた。ネット界で集まる人の印象に対する意見は、良くも悪くも『その人自身』を変えてしまう可能性があること、また、自分自身もそうならないとは言い切れないことを忘れずにいたいと思う。
「虚実皮膜...続きを読む」という言葉を初めて知った。
うそとまことの境界が微妙なところにあり、虚構があることによってかえって真実味が増す、という近松門左衛門の芸術論らしいが、snsが日常にある現代では、誰もがそれを創り出してしまえる環境にあると思う。それも意図せずとも…。
最後に。この本を通し、栗城さんの苦悩と生き様を知った私はどう在りたいか?
改めて考えるキッカケを頂いていることに感謝。

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Posted by ブクログ 2023年01月23日

一度ラジオの出演していたのを聞いたことがあったな、という程度の認識で、7大陸無酸素登頂を目指しているというのを確かに聞いたことある。元気な若者だなーぐらいにしか思わなかったが、こんなことになっていたんだ。

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Posted by ブクログ 2022年01月10日

登山家もとい下山家栗城史多さんに振り回された著者の暴露本。
登山ではなくロケという表現をしていたのが印象的

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Posted by ブクログ 2021年11月04日

購入してから、一気に読んでしまった。
栗城さんがなぜエベレスト登頂を失敗し続けたのか、なぜ命を落とすことになったのか、その一因となりえる事が書かれている。
この本が彼の全てではないと思うが、あくまでこの本を読む限り、彼に対して嫌悪感を持ってしまった。
彼の生き方を否定するつもりはないし、チャレンジし...続きを読む続けたことは凄いかもしれない。
しかし、あまりにも色々な人を巻き込み、迷惑をかけていて、独りよがりな人だと思った。

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購入済み

危なっかしいが魅力的な人

2021年02月27日

栗城史多の従来のメディアでの派手な印象と、ひとりの人間としての葛藤とが両方うまく書かれている。時代が違えばそのバイタリティも違う方向に向いて命を落とすことなくビジネスなどで成功していたのかもしれない。彼が最初に注目を浴びた頃の印象しかなく忘れかけていたところで亡くなったと知った口なので、ネットなどで...続きを読む激しく叩かれていたことや自身の賞味期限に対する焦りのような暗い部分は今回初めて知った。人としてどうかと思われる記載もあるが嫌悪感はなく、あれだけポジティブに振る舞っていた人がこんなに人間らしい弱さを持っていたという点で親近感を覚えた。現代社会の生きづらさや色々な人生訓などを引き出そうと思えば学びはいくつかあったが、純粋に栗城史多という人物が危なっかしく生き急いだかのような人生の話に引き込まれて半日で読み終えた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月21日

栗城氏が登山家とは言えないというのは、少しでも山をかじったことのある人なら疑う余地のないところだが、本書を読めば山の知識がない人にもそれは十分すぎるほど伝わるだろう。以下の一節が象徴的だ。

「BC(エベレストベースキャンプ)に入って最初に言われたのが『今回は占いの先生の判断を最優先したい』って」
...続きを読む
生死のかかった登山の判断を、現地にすらいない占い師の判断に委ねることは登山家としてあり得ない。

本書は読んでいるうちに段々と苦しくなってくる。最後のエベレスト登山は、周りの状況すべてが、その登山がほぼ自殺だったことをうかがわせる。栗城氏は自己実現の場所を誤って見つけてしまったようにしか思えない。こうした最期を迎えねばならかった彼の生き方には、大きな悲しみを感じた。もう少し遅く生まれていれば、普通のYouTuberか何かとして人気者にな離、長く暮らせたかもしれない。

全般として作者の独りよがりな意見の押し付けのような部分も散見されどうかと思う部分もあるのだが、一方で栗城氏と深く関わった上で、さらに死後も取材を重ねたこの作者でなければ書けなかった作品であることは間違いなく、開高健ノンフィクション賞を取ったことにもうなづける良いノンフィクションだった。

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Posted by ブクログ 2024年03月17日

何度もエベレストに挑戦したのは、彼にとって本当にやりたいことだったのか…?という感想を持った。
本書ではあくまでも作者から見た栗城さんが描かれているだけなので、ほかの視点から描かれた栗城さんについても知りたくなった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月25日

非常におそろしい本です。
メディアの力によって奉られた
登山家、栗城史多。
ただただ、おめでたい人だったのかもしれない。
無計画だったのかもしれない。
芸人だったのかもしれない。
しかし、それをつくりあげている共犯者は
僕たち一般人なのである。
最終章に震えます。

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Posted by ブクログ 2023年04月07日

新聞記者やTVドキュメンタリやってる人たちの本を何冊か読んできて、取材対象に近づくことで、自身も対象化するのだなと、思うようになった。それが味にもなるんだけど。番組制作ではない部分で追いかけるようになってからの著者の思索の過程が考えさせる。

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Posted by ブクログ 2023年03月20日

もう後戻りできないところまできてしまっていたのか。
本人がどう考えていたのか今はもうわからないけれど、どんな人だったのかもっと知りたくなった。

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Posted by ブクログ 2023年02月05日

本書を読むまで栗城史多という人物をよく知らなかった。もちろん、名前は聞いたことがあったし、エベレストに挑戦していたこと、その挑戦の半ばで亡くられていたことはなんとなく聞いたことがあった。つまり、メディアでその名前を聞いたことがあっても、実際どんな人物でなにをやっている方なのかよく知らない、という状態...続きを読むであった。

本書を読んで、彼のことがよくわかったかというと、より謎が深まった気もするし、何かが明確になったわけでもない。ただ、色々と考えさせられる内容となっており、読んでよかったと思えた。事実を淡々と積み上げて、真実を明らかにする、というよりは、途中途中でかなり著者の推論が入るが、そのプロセスを読者としても一緒に通過することでより読み応えがある内容になっていると感じた。

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Posted by ブクログ 2022年11月16日

第十八回開講権ノンフィクション賞受賞作。
彼のことは、以前盛んに投稿していたfacebookで知った。ヨガの先生が彼が指に凍傷を負って帰国したときの記事だか投稿だかを紹介していたのを見た。
こんな人がいるんだ、と驚くとともに、称賛する人も多いが批判する人もかなり多いことを知った。後になって、栗城史多...続きを読む氏が何をしていたのか、何を成し遂げようとしていたのか知り、炎上も知った。
彼に関わったテレビディレクターからの視点で彼とは何者だったのか、を探る一冊。
自分の弱さを占い師にだけしか曝け出すことが出来なかった事実が、自分と重なる。

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Posted by ブクログ 2022年10月15日

一気に読ませるほどには面白い。
ですが結局、栗城がどういう人物なのか最後まで分からず。
本人がどういう人間だろうと、エベレスト登頂の生中継はみたい。
著者の自分アピールが鬱陶しい。
内面なんか勝手に想像してないで、事実をもっと書いてほしい。

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Posted by ブクログ 2022年09月04日

登山界でばかにされてた栗城さん。テレビで見たことあるけど、押し付けがましさ、暑苦しさを感じて苦手だった。彼が登山を始めたのは、好きだった女の子を見返すため。何一つ成し遂げられなかった彼が、自分を面白がってくれる人たちに後押しされ、その声に応えるようにチャレンジを重ねる。それが紛いものでもかまわない。...続きを読むみんなが喜んでくれれば。でも、何度ものエベレスト失敗により、彼のニセモノぶりがたたかれるように。凍傷の指をまだまだ夢物語の再生医療に頼ったり、占い師の助言に頼ったり。恐山のいたこを通じて栗城さんが会ったのは、17歳のときに亡くなったお母さん。聴衆者のこころが離れていき先が見えなくなったとき、彼は死を意識するように。ただのお調子者の若者が、たまたま山に出会って、山なんてたいして好きでもないのに、みんなの声に応えてチャレンジを続けざるをえなくなった不幸。とっても孤独だったのだと思う。

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Posted by ブクログ 2022年07月19日

栗城史多さんの生きた足跡を辿る物語。
登山家にそこまで詳しくなかった私でも、ニュースで騒がれていたことは微かに記憶にあり、書店で並んでいる「栗城史多」という聞いた事がある名前と、「デス・ゾーン」という一瞬見ただけでも目を止めてしまう様な強烈なワード、この2つの文字を見て、私はこの本を手に取ってみた。...続きを読む
趣味として登山を行う私からみても、山をビジネスに繋げようという考え方は、あまりにも失礼なのではないか。読み始めは終始この感情がついてまわった。
しかし、読み進めていくと、栗城史多さんの行き詰まっていく様子や、ネットを使った事による様々な弊害、自分の実力を見誤り虚勢を張ってしまったこと、そして、社会に食い物にされていく者の一部始終などが鮮明に綴られており、この人の生き方そのものについて考える事が多かった。これらは、現代における闇の部分そのものであり、栗城史多さんがその闇を表しているように感じた。
読み終わると、なぜ栗城史多さんは虚勢を張ったのか、なぜ最後にあまりにも無謀な登山を決行したのかなど、様々な疑問点が残る。この本は、登山を題材に書かれているものの、現代社会の闇の部分を栗城史多さんにスポットを当てることで描こうとしていた。この栗城史多さんの様な人生は現代に生きる全員が歩む可能性のあるものである。その事を考えつつ、様々な疑問点についてどのように個々人がアプローチして考えて行動するのかが、この本の最大の魅力だと思う。

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購入済み

後味の悪さ

2022年06月10日

一方的な暴露本。なんだけど、これが面白くて夢中になって読み進めてしまった。私も彼の人生を面白おかしく消費しているということなんだろう。良い作品だけど後味の悪さが残る。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月20日

登山家で起業家の栗城史多の生涯を追ったノンフィクション。著者は北海道放送のディレクターで、若い頃から親交があったが、栗木が有名になっていくとともに疎遠になり、最期を見届けることになってしまう。
栗城史多は、エベレスト単独無酸素登山のネット生中継で有名になった。ヒマラヤ登山の実態は、一般人には判り難...続きを読むいものだが、栗城は斬新な映像と登山の生中継で人気者になった。メディアや講演を通じて多くのファンを獲得し、エベレスト登頂の生中継を目指すが、何度も失敗して登山家としての能力に疑問を持たれるようになる。そして最後の登頂では、最も困難と言われるルートを選択し、体調不良を訴えて下山中に滑落して亡くなった。著者は彼がなぜエベレスト登山を目指したのか、なぜエベレストでなければならなかったのか、なぜ困難なルートを選んだのか等々、彼の行動の不可解な点について考察する。
栗城さんのことは、テレビのドキュメンタリーで見たことがある。彼が単独無酸素でカメラを持って雪山を登っていく。たった一人で雪を掻き分け、冬の登山の過酷さや孤独感が感じられる素晴らしい映像だと思った。しかしこの本によると、これは実は演出であり、周囲にサポートする人達がいて手伝っていた。栗城以外の人が画面に映らないように指示していたらしい。彼の登山家としての実力は未知数であり、彼は登山があくまで映像表現の対象であって、登山家が持つ山への情熱というものはなかった。しかしファンは登山家である栗城を見せられ、大きな期待を持って彼のことを見ていたが、何度もエベレスト登山に失敗する彼を見て失望する。 期待は徐々に批判に変わり、それをはね返そうとする栗城にとってプレッシャーになっていく。結局彼にとってのエベレストは死に場所になってしまった。
この本を読んで、彼の登山の裏事情を知るとともに、生き方についても色々考えさせられることが多かった。とても良いノンフィクションだと思う。

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Posted by ブクログ 2022年05月05日

想像とは違っていた。よく見るとノンフィクションなので当然だ。
登山家の記録ではなく、1人の青年の軌跡として読めば良かったのだと納得した。彼のように“永遠の少年”の近くに居る方へ。「少年を上手く誘導してあげて」ほしいと思った。

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Posted by ブクログ 2022年01月19日

「劇場」という言葉に込められた真実と皮肉。実像と虚像を往復しながら、なぜ山で帰らぬ人となってしまったのかを探る。SNSによって生きる意味を覚え、その期待に窒息し、我を失い、悲劇へ向かわざるを得なくなる人は、いまの時代の必然的病理であるようにさえ思う。

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Posted by ブクログ 2022年01月02日

いやー。新年早々、重い読書になったなー…

胡散臭さいっぱいの登山家、栗城史多氏の謎に迫るノンフィクション。
凍傷で指9本を失いながらも、七大陸最高峰単独無酸素登頂にこだわり、最後はドン・キホーテの如くエベレストで息果てた栗城氏。

実力不足でビッグマウスな栗城氏の「エベレスト劇場」ビジネスは、マル...続きを読むチビジネスに近いものがあった。
相手に誤解を与え、それを利用する。決して誤解を解く努力をしない。利用できるものはし尽くす。そして、そこには誠実さのかけらもない
明らかにおかしな価値観。しかし否定しきれない生き方。煎じ詰めれば、栗城氏の虚実皮膜な人生は現代社会が我々に課している人生そのものなのだ。

後味が悪い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月14日


栗城を評価したくないが、本としては面白かったので★三つにする。
「単独無酸素、7大陸最高峰」
登場した時、この言葉だけでインチキ臭いと思った。エベレスト以外は酸素を使わないことを、登山愛好家なら知っているから。
偽者というより「誇大広告」で「詐欺師」でただの「テレビ屋」。そう思い、この人の登場する...続きを読むテレビ番組は全く見なかった。

初めて著作で知るが、お笑い芸人になるために一時期吉本の養成所に入ったそうじゃないですか。これは完全にテレビ屋ですね。
「それにしたって6大陸最高峰行ったのは凄い」と人はいうかもしれないが、はっきりいって処女峰でもない手垢にまみれた山のルートなら、残置ロープやらなにやらたくさんあるし、若いうちは体力で凄い山も登れてしまう(私も登山を何も知らない20代の時、Tシャツ短パンスニーカーだけで白馬岳に日帰りした)。一人だとしても他のツアーやパーティーの後を付いて行けばいいだけだ(実際他のパーティーがおいて行ったテントを使ったこともあったという)。
曲がりなりにも「登山家」というならば、未踏のルート開拓や、既知のルートでも誰もなしえてない条件で登頂することが必要だと思う。
で、結局若さと勢いだけじゃどうにもならなくなって、技術を磨いてこなかったため力量不足を露呈し滑落に至った。花谷も悔しがっていたが、死は必然ですね。

結局「この人は山が好きなのではなく、有名になる手段として山を選んだだけ」と確信。本来、山が本当に好きなら日本の山にどんどん登りにいくのだ。それを講演会に時間を費やしてほとんど登りに行っていない。しかもガイドの人とエベレスト前の訓練で行った北海道の羊蹄山に、上れなかったというのだ。冬とはいえ、玄人なら一般人でも登れる山を。

そして一番の事実。彼は登山界に近寄って、先人に教えを乞わなかった。技術を磨いてこなかった。

そして明らかになる驚きの行動…。
・アイゼンやピッケルなど、命を預ける道具を人から借りる。手入れして返さない(手入れの方法も知らなかったのだろう)。
・理想的ではない健康法(肉を食べず魚と豆と「マグロのような体が理想」という弁)
・効果が乏しいトレーニング(藤原紀香の行っていた加圧トレーニングを実践)加圧トレーニングを否定するわけではないが、それをやるぐらいなら、どんどん山に行って登攀技術を磨いたらどうだろう。
・占い師で登山を決める愚かさ。
・彼は大学の登山部が登れる壁すら登れなかった事実。
・シェルパが亡くなった翌日、テントの外で撮影用の凧揚げをしていた。あくまで映像へのこだわりのみで、シェルパたちの中で「こいつは登る気がない」という雰囲気が漂う。

印象的なのは、栗城の先輩の若手起業家、山本壮一氏の栗城への評価。彼は栗城を「おめでたい人」と呼んだ。
「そのおめでたい人をなぜかみんなが支えてしまうんですよ。そこが彼の最大の魅力というか、最大の恐ろしさというか」
この一文にすべて詰まっている気がした。

純粋で面白いことを見せたい、共有したい。
その思いは本物だとは思うが、エベレストはその思いだけでなんとかなる場所ではないし、人命を軽視しないために人一倍責任を持ち、努力しなければならないのだ。実際シェルパもなく亡くなっている。だけど、30歳を越えてそんなことも理解できないのかと人は離れていった。

個人が何に挑戦して何で命を落とそうが自由なのだが、この人の一番の罪は「7大陸単独無酸素」という詐欺ぎりぎりの狙ったキャッチフレーズで、登山を知らない一般人から得るべき称賛を、正当な評価を受けるべき偉業を成し遂げた登山家から奪ったことだ。

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Posted by ブクログ 2021年11月27日

登山を孤独な信念によるものではなく大衆のエンターテインメントへの変革を考えた登山家、栗城史多の伝記のような一冊。
エベレスト登頂をインターネットで生中継することを第一に登山も行うも、2018年5月21日に35歳の若さで滑落死することになります。
彼が生きてきた軌跡を追い、何故そこに行き着いたのかを問...続きを読むいます。
本書は読者によって捉え方や感じ方が大きく異なるであろう内容で、私は彼にもう少し山に対して真摯に向き合う姿勢があれば違った未来があったのではと考えてしまいました。

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Posted by ブクログ 2022年12月25日

有力者の支援を取付ける才能を活かし『ニートの登山家』としての地位を築きながら迷走する姿が痛々しい
かつてナンシー関が「感動をありがとう」のいかがわしさを指摘するコラムを読んで以降、スポーツに闇を感じるようになった
¥数千億[これでも運動会には過剰]で開催するはずの五輪が¥3兆超えとなっても「勇気を貰...続きを読むった」で済まそうとする実害にまで発展している

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Posted by ブクログ 2022年05月27日

栗城史多という人間が良い悪いを別にしてどんな人間だったかが客観的にわかった気がする。
職場の講演にも来てた。

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Posted by ブクログ 2022年05月26日

ファクトVSストーリーという印象。

恥ずかしながらこの方のことを知らなかったが、1人の登山家の死に至るまでについて、筆者の目線で記載している。テレビ的な読み心地を感じた。

結局この方がどう思っていたのかはこの方のしか知り得ないことなのだと個人的には思うが、客観的な視点から目標を定めるというよりス...続きを読むトーリーを重視していたのかなと想像した。
そういう意味ではこの方のもテレビ的な作品を作りたかったのかなと想像した。でも彼の支持層はネット民で、少しずれがあったのかもしれない。

筆者の目線で、この方の過去やその場での発言への考えを骨組みとしたストーリーになっている。過去は過去なので言いようもないが、占い師と酸素のあたりは読んでてキツかった。
占い師は相談内容とか話しちゃうんだなとも。

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Posted by ブクログ 2022年04月28日

栗城さんを知らずに読んだ。おもしろかった。読みごたえはあった。
ただ著書が前に出てきすぎていると感じた部分が多々あり気になった。著者の感情を追いすぎてて読者側に考証の余地をあまり残していない。あとリーマンショックの失業者と栗城さんを結び付けて薄情者のように描くのは印象操作なのではないだろうか。失業者...続きを読むと栗城さんはそんなに関係ないと思う。新聞やニュースではないのだから、心証を排して事実のみを羅列するべきとは思わないけど、あまりにも著者の存在感が大きすぎて、栗城さんのノンフィクションというより栗城さんと著者のノンフィクションになっているように感じた。

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Posted by ブクログ 2022年04月18日

予約してからしばらくして手元に届いたので、なぜこの本を読みたかったのか、どんな本なのか、全く思い出せないまま、読み始めました。
表紙を見て、登山者のストイックな固い話かな、読めるかな、と思ったけど、読み始めたらあっという間に読んでしまいました。
日常生活でも、たまに、こういう人に出会います。
嘘をつ...続きを読むいてる自覚があるのかないのか、分からないけど嘘をつく。
ホラ吹きで調子がいい。
イラっとするけど、なぜか、その人のことをすごく好きな人もいる。
個人的に知っている人に重ねながら読んでしまいました。

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Posted by ブクログ 2022年04月15日

当時その熱狂に呑み込まれていたひとり

誰もがある意味では何者でも無いけど、何者かにされてしまった(なってしまった)時の俯瞰した判断なんて出来るわけもなく。

良い時ほど地に足を

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Posted by ブクログ 2022年04月08日

故栗城史多氏の死の真相に迫ったジャーナリスト本。故人の周囲の人達への聞き込みによって、どうして事件が起こってしまったのか?どのような心理状態だったのか?を客観的調査によって解き明かしている。
人としてのプレッシャーや自身の掲げた目標への呪縛など挑戦するものなら知っておくべき心理が書かれた一冊。

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Posted by ブクログ 2022年02月11日

栗城さんのことは全く知らなかった。それでもその人となりは本書を読むことでよくわかった。儚い人生だと思う。

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Posted by ブクログ 2021年12月28日

彼には死が必然だったろうけど、なんだかこの本の締めは安っぽすぎたかな。でもこういう人もいるのよねというのは、認知しておいてもいいと思う。

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